内容説明
JRの「みどりの窓口」に置かれている時刻表としてお馴染みの『JR時刻表』。およそ450万の文字が詰まったこの時刻表は、どのようにして編集されているのか。『全国観光時間表』創刊から半世紀、手作業の積み重ねである活版印刷の時代が長く続き、技術開発が発達するにつれて、その制作工程は変わっていった。通巻600号を迎え、国鉄~JRの変遷とともに歩んできたその歴史を振り返りつつ、編集部員ならではの仕事の裏側や秘話などを綴る。これを読めば、数字に埋め尽くされた時刻表も、楽しさが増すこと間違いなし!?
時刻表編集部OB
「正確な時刻表を作り上げる」。その精神は、工程がコンピュータ化された現在も脈々と受け継がれ、平成25年3月には、交通新聞社の前身である弘済出版社時代から数えて600号の『JR時刻表4月号』発刊に至った。時刻表編集のOBが、半世紀にわたりその礎を築いてきたプロ集団の血と汗の足跡を伝える。
目次
序 章 鉄道の夜明けと時刻表の誕生
第1章 活版時代の時刻表制作
第2章 活版から電算写植へ
第3章 『大時刻表』から『JR時刻表』へ
第4章 『JR時刻表』で比較する50年今昔
あとがきに代えて 時刻表のいま、そしてこれから
巻末資料 時刻表制作関連用語
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
31
久しぶりの鉄道本。時刻表は当然のことながら各駅の正確な発着時刻が掲載されて当たり前。しかし、その編集・校正作業は他の書籍とは格段に違う大変な作業である。自分は日本交通公社の時刻表を愛用してきたが、A4版の大時刻表は気になる存在であった。JR時刻表が発売された時には、記念にJTB時刻表と一緒に購入したが、JR時刻表は後発のものという印象だった。2015/07/08
Tadashi_N
25
時刻表という冊子からみた鉄道史。合宿、製版法の変化。2021/05/24
桔梗屋
4
ExcelどころかPCも電卓すらもなく、プリンタもなければメールもインターネットもない時代に、よくぞ「時刻表」なんてものを発行しようとしたもんだ…新書だというのに、こんなに狂気に満ち溢れた内容はそうそう無い。活字を1文字1文字拾って版を組み上げる、って時点で、既に何か、バベルの塔とかピラミッド建設みたいな雰囲気だし。表は当然手書き。筆算や計算尺で検算し、確認は電話と郵便。そりゃ毎月何日かは印刷所に泊まるしかなかやろ。ましてダイヤ改正とか国鉄解体とか…つくづくITの恩恵って素晴らしい、と痛感する1冊である。2017/06/21
msugimo
3
時刻表の信頼性は、編集者の多大な努力と、定時運行を当たり前に行う鉄道会社の方々のプロ意識から成り立っている。スマホのアプリにより、時刻表自体を利用する機会は減っている。しかし、列車で旅行するときには、旅行に必要な情報も記載されているため必需品だと思う。機会があれば、時刻表を見ながら、のんびり鉄道で旅行したいと思う。2013/07/28
ふじさん
2
以前、ダイヤ作りの大変さは読んだけど、出版の方も大変なんですね。普通の文章なら読んで校正できるけど、駅名や時刻等の数字の校正はやりたくないですね。2014/04/07
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