交通新聞社新書<br> 青函トンネル物語 - 津軽海峡の底を掘り抜いた男たち

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交通新聞社新書
青函トンネル物語 - 津軽海峡の底を掘り抜いた男たち

  • ISBN:9784330376134

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内容説明

膨大な費用と時間を費やし、時に国民の非難にさらされた青函トンネル。だが、世界が「歴史上この事業に匹敵する技術的建設事業はない」と絶賛し、建設の決断と工事を支え続けた日本国民を讃えたことを、今日においてどれほどの人たちが認識しているだろうか。本書は、昭和58年1月の先進導坑貫通というクライマックスに向けて、構想から調査、工事と、様々な段階でかかわった人々の貴重な記録をまとめて昭和61年に発行されたものを新書化。北海道新幹線開業が見えてきた今、改めて読み返し、後世まで残しておきたい、感動の記録。

青函トンネル物語編集委員会

目次

序 章 海峡を歩いて渡った男たち
第1章 遥かなる想い……海峡へ第一歩
第2章 トンネルの可能性を求めて
第3章 トンネルの町誕生
第4章 夢は海底へ向けて……調査坑の掘削
第5章 本工事始まる
第6章 三種の神器
第7章 難航する先進導坑
第8章 青函トンネル水没す
第9章 トンネルがつぶれる
第10章 先進導坑世紀の貫通

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月猫夕霧/いのうえそう

6
この本が書かれたのは1986年、青函トンネルは本坑も含めて貫通していたものの、1988年の供用開始の前の段階です。書き方は実際に作業をした国鉄→鉄建公団の作業者を中心した人間ドラマでプロジェクトX臭がすごいですが、書かれた時期はプロジェクトXの始まる前ですね。鉄建公団を中心に書かれているので先進導坑の話に終始して(ゼネコンに発注した)本坑の話が出てこなかったり、図がほとんどないので工事の場所や工具のイメージがつかないのが読んでいてきついです。青函トンネルの工事史を知りたい人には薦められない構成でした。2023/08/31

シータ

2
「世紀の大事業」と銘打たれた青函トンネル工事に懸けた男たちの物語。構想から先進導坑の貫通まで、小説的な読み口のため、基礎知識が無くとも楽しめる。土木屋としては一読する価値あり。2016/11/27

rbyawa

1
e209、構想からするとどうも60年、ボーリングから始まりとてもではないけれど工期も明言するわけにも行かず、最終的に出来上がった段階で昭和58年(貨物輸送がだいぶ下り坂の時期だよねいかにも)、水没したら10ヶ月というような非常に大変なスパンで物事が進んでいく本だったんですが、誰か一人の視点で話が進んでいかないんですよね。実際文章も何十人もの寄せ集めだったようなんですが、でも、それにしては内容不思議なほどまとまってたよなぁ。「後進導坑」の下りがちょっと面白かったですが、まあ、全体的には地道な作業のみかなぁ。2014/07/28

こあらっくま

1
今年の夏に、竜飛海底駅の見学に行くことができた。訪れる前に、今シーズンでの休止が発表された。本書を読み終わる前に見学をしてきたが、その情景を思い浮かべながら本書を読み進めていくと最後の貫通の瞬間の描写では自然と目が熱くなった。直轄部隊の苦悩と絶え間ない努力。日本人の国民性を凝縮したように感じた。プロの職人魂を見せつけられた。青函トンネル。先人たちの先見の明による、我々へのプレゼントであると心得たいものだ。2013/10/23

shm

1
掘り始めるまでの長期間の海底探査と、一瞬の対応を迫られた出水事故。経験工学ともいわれるトンネル掘削の浪漫。2013/10/13

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