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内容説明
産業医とは企業の従業員の健康管理を行なう医師のことだが、公共交通を運営し、乗客の命を預かる鉄道会社では、一般企業でいう産業医のことを特別に「鉄道医」と呼んでいる。重大な事故を防ぐための、運転士をはじめとする従業員の健康管理には、一般企業の産業医とは違った独自の視点と手法が必要なのだ。本書は、JR東日本で「鉄道医」として従事した経験をもとに、安全を脅かすヒューマン・リスク・ファクターについて考える。
村山隆志(むらやまたかし)
鹿児島県出身。昭和40年北海道大学医学部医学科卒業、昭和55年中央鉄道病院(現・JR東京総合病院)小児科部長、平成7年JR東日本中央保健管理所(現・JR東日本健康推進センター)所長、平成17~21年社会福祉法人東京弘済園常務理事・園長。現在、北海道大学小児科非常勤講師、ルーテル学院大学非常勤講師、労働衛生コンサルタント、日本小児科学会専門医、日本心身医学会指導医、心身医療(小児科)専門医、日本心療内科学会登録医、日本小児心身医学会指導医。
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目次
第1章 鉄道員と「鉄道医」
第2章 鉄道医への道のり
第3章 今後の交通医学の課題
余 章 閑話休題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
志村真幸
1
著者は小児科医だったのに、ひょんなことから鉄道医になってしまったという人物。 本書の前半では、鉄道医の仕事について詳説され、後半では著者の半生が語られている。 ほとんど知られていない鉄道医(さらには産業医)の世界がよくわかり、興味深い。鉄道関係者にはこんな病気があるのかと、びっくりさせられるようなものも。 2020/01/07
やまほら
0
鉄道で働く様々な職種の人を取り上げる交通新聞社新書から、今度は鉄道医。鉄道会社の産業医であるが、普通の企業の産業医よりさらに守備範囲が広いことから「鉄道医」と称しているらしい。著者は元JR東日本健康推進センター所長。鉄道医としての部分は面白いが、いかんせん自分史と部分が多くを占め、さらに巻末の「閑話休題」は余計だろう。2012/06/05