河出文庫<br> ロビンソン・クルーソー

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河出文庫
ロビンソン・クルーソー

  • ISBN:9784309463629

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内容説明

十九歳ではじめて船出をしたロビンソンは、数々の苦難に襲われたあげく、南米の無人島に漂着する。日記を付け、聖書を読み、煙草をくゆらす孤独な日々のなか、彼は安全な住まいを築き、農耕や牧畜を営む工夫をこらす。近代的人間の典型として、多様なジャンルに影響を与え続ける古典的名作を、抜群に読みやすい新訳で。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Miyoshi Hirotaka

32
28年間の無人島生活を経て帰国する冒険譚。人は道具や製品、つまり、文明の蓄積と技術の進化の神羅万象の中で生活しており、18世紀の人も同じだ。それを痛感しながらも楽観的にゼロから生活を組立てる過程が素晴らしい。スペインが原住民の絶滅政策をとっていたり、捕虜の処刑と食人を行う部族がいたりした記述が生々しい。帰国後、砂糖農園の持ち分を処分したことで巨万の富を得、恩人に分与。私有財産の管理体制が整備されていたのに驚いた。この後の多くの冒険譚に影響し、英国民の背中を押し、スペイン、オランダを凌駕する原動力になった。2019/02/17

ヨクト

29
絵本で読んだことがあるけど、小説でしっかりと読むのは初めてでした。やっぱりいいね。こういう小説は心躍らせてくれる。絶望的な環境の中、彼は逞しく生きる。体だけでなく、聖書を読み精神を鍛え、逞しく生きる。いつの時代もワクワクはからないのだろう。吉村昭「漂流」を読みたくなった。2013/12/15

金吾

19
○好きな作品です。特に様々な工夫で無人島生活を確立する前半は読んでいるだけでワクワクします。吉村昭さんの『漂流』でも感じましたが、孤独の中での宗教の重要性が印象に残りました。2023/09/19

torami

18
たまには古典を。訳が面白いという評判を聞いて手に取った。確かに読みやすかったけど、「イケメン」は無理に使わなくてもよかったんじゃないかぁ。 どこかで近代小説の源流の一つみたいな解説を読んだけど、主人公の葛藤を中心に据えた記述は、確かに今の小説に通じている。 特に船出に至るまでの主人公の心情の変遷には、今も昔も考えることは変わらないのだなと思わされる。 可能性を信じて夢を追うか、与えられた安定を選ぶか。迷った挙句、過信によって悲劇に見舞われる主人公のような若者の姿は、現代でも十分題材としてありうるだろう。2019/06/02

桐ヶ谷忍

8
児童書でしか読んだ事がなかったから、まさか原作がここまで長いとは思わなかった。まず漂着するまでも結構分量あるし。それも含めて面白かったけど、やはり無人島暮らしがすごい面白い! 少しずつ知恵をもって得ていく様々なもの。そしてほとんど無神論者だったロビンが敬虔なクリスチャンになるというのも面白い。無人島脱出してからもまた面白いし、読んでよかった。2018/04/17

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