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内容説明
祈りの表現から誕生・発展したポリフォニー音楽、聖歌伝播のために進められた理論構築と音楽教育、楽譜の創造……キリスト教と密接に結び付きながら発展してきた中世音楽の謎に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
64
中世での音楽の位置とそれを生み出した心性を、発展史と絡めて見てゆく本。中世では音楽は知識人の基礎教養・自由七科の一つで、古代ギリシャから続く宇宙の諸原理・調和の探求が目的だったこと、その思弁的音楽の一方で典礼聖歌などを通じ実践的音楽も発展していったこと等が語られます。そのため音楽と学問は相互に関連していて、哲学では中世から近代への転換点の一つはギリシャ以来の調和と目的を持った宇宙という概念との決別ですが、音楽でもピュタゴラス音律を前提とする思考が挙げられるなど、中世人の心性を知るうえでも興味深い本でした。2022/11/08
KAZOO
47
最近自宅にある古楽のCDを集中的に聞いています。本を読みながら聞いてもあまり邪魔にはならなくいい感じです。この本はそのような中世音楽についての歴史や考え方などを教えてくれます。中世音楽ポリフォニーの発展形態など参考になります。2015/03/16
へくとぱすかる
30
中世の音楽とは? 素朴・単純なイメージが出そうだが、リズムは非常に複雑なものがあったし、最終的には建築にもたとえられる多声音楽を生む。グレゴリオ聖歌は全ての音が同じ長さで歌われるが、これは楽譜にリズムが書かれていないため。古い音楽の伝承は、楽譜の発達とともにある。というか、初期のものは楽譜の必要がなかった(理由あり!)。などなど現代人の常識を覆す興味深い論が満載。2015/09/30
兎乃
24
同名著書の文庫版。加筆改訂され さらに奥深い内容となっている。2015/09/19
しゅん
15
ルネサンス期の前史、つまるデュファイやデプレが登場する前に音楽がどのように教育されてどのように綴られていたかを述べていく。宇宙の原理探求の一部としての音楽と、歌唱の実践的理論としての音楽が、やがて楽譜へと接近していく。十字軍遠征の影響で、イスラムからアリストテレスが輸入(逆輸入?)されたことなどがエピソードとして印象深い。5~6世紀を生きたボエティウスの『音楽教程』が中世に絶対的な影響を与えたという。その概要であるややこしい音階論を説明してくれているので、後々読み返す資料として利用できそう。2023/01/23
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