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内容説明
アマテラス、スサノヲと並ぶ三貴神のひとり月読尊。だが記紀の記述は極端に少ない。その理由は何か。古代史上の謎の神の秘密に、三種の神器、天武、桓武、陰陽道の観点から初めて迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南北
40
3兄弟の中でアマテラスやスサノオの影に隠れてしまったツクヨミに迫る本です。ツクヨミを祭る神社が少ないという指摘まではいいのですが、その後古事記の記事を桓武天皇が削除したというあたりからおかしな方向に向かってしまった感じです。3兄弟のうち1人が語られないのは海幸・山幸の場合も同じなので、特段不思議なことではありません。ツクヨミの記述が少ない理由を陰謀論や造作説に求めるのはいかがな者かと思います。2020/07/01
絹恵
28
三貴子という立場でありながら、あまりにも情報が残されていないツクヨミの謎に迫っています。その存在は秘匿されたとも言えるし、削除されたとも言えます。ただ、日本のなりたち上、削り取ることが出来なかったその残された少ない情報ゆえに、多方面からツクヨミの正体を読み取ろうとして、焦点のずれが感じられました。謎は迷宮へと繋がっていたけれど、だからこそ惹かれるものがあります。2014/09/14
LUNE MER
23
QEDシリーズ「月夜見」のセカンドオピニオンというつもりで読んでみると、両者が根拠とする資料はほぼ共通しており、論理展開の仕方もそんなには乖離していないにも関わらず、月読尊の正体については全く異なる結論に到達している。伊勢神宮の外宮の主祭神は饒速日命だと推論しているところまで両者共通しているにも関わらず。こういうところこそが面白い。本書ではテーマに絡んで天智系vs天武系の構図について詳しく論じられており、書紀における天武の記述の不自然さの指摘など、知らなかった話題が多く、かなり知的好奇心を刺激された。2022/07/24
LUNE MER
18
月読尊好きにとって、「月読神社ってなかなか見つからないんだけど、近くだといったいどこにある?」「あまりにも言及の少ない神だが、登場するのはどの資料?」という事態に陥った時に助けとなる書籍は少なく、辞書的な使い方のできる巻末の一覧の有用性をなにより主張したい。2022/07/11
chatnoir
13
今時に言うと、月読の扱いヒドくね?から始まる作者の推察。月読=天武で、天智派桓武に功績を消されたらしいです。自分は道教を解し陰陽寮や引継ぎの儀礼などを整備したそう。もしかしたら乙巳の変でも活躍したのかもらしい。天智って、死体がないのかな?沓が見つかったから山科に御陵を作ったの?へぇ。天武系は跡継ぎ争いで自滅したらしい。剣や勾玉は天皇に祟ったから他に安置しているのか。そばに置かなければいけない事になった鏡は二枚あって、現在はそれぞれ200kgもあるケースに入っているらしい。避難訓練が大変だそうだ(笑)2017/01/01
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