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内容説明
哲学するとはどういうことか――。生きることを根っこから考えるためのQ&A。難しい言葉を使わない、けれども本格的な哲学へ読者をいざなう。深く考えるヒントとなる哲学イラストも多数。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ichiro-k
14
気になる箇所(すべてニーチェらしい)→①どこかに絶対の生きる理由があるわけではない。生きる理由を求めるのは、きみが自分を勇気づけたいからなのだ。君は自分の外に何かを求めるのではなくて、君自身に尋ねなくてはいけない。どう生きることが自分を一番元気にするか、と。 ②人生はひとつながりの輪である。もしいままでにただ一度だけでも心も底から「生きていてよかった」と思えるときがあったなら、人は自分の人生の全体を肯定したことになるのだ。 ③唯一の真理や正義を求める背後には、現実世界で権力や富を得られない弱者が、観念世界2012/11/24
ももたろう
8
<どこかに絶対の生きる理由があるわけではない。生きる理由を求めるのは、君が自分を勇気づけたいからなのだ。君は自分の外に何かを求めるのではなくて、君自身に尋ねなくてはいけない。どう生きることが自分を一番元気にするのか、と><いまでも何かにつまづくたびに「いまぼくはどういう気持ちでいるのか、本当は何を求めているのか」そして「どう生きることを選ぶのか」、いつもそこから考える> ニーチェのこの思想を、本当の意味で理解することが今の私には特に大事だろうと思う。2015/04/16
くまくま
5
自分のこと、社会のこと、生きる意味など様々な哲学的トピックを考えるための入口となる一冊。1トピック2〜3ページで気軽に、どこからでも読める。練習帳とあるが、問いに対する筆者の考えを通して、自分はどう考えるか。モノにするにはそれなりに練習が必要2019/10/14
那由田 忠
3
十五年前の文章を、東日本大震災後に三分の一書き足したもの。認識、欲望、社会正義についてまとまっている。特に正義は秀逸と思う。前半はたるかったので止まったけど、後半社会について語り始めると急に面白くなった。一つ一つの項目が基本は千字哲学のはずが長くなっていたけれど、それだけ必要だったのだ。生き方としてはニーチェを取りあげつつ、ステキなものへ向かおうとする欲望と、正義の根底に共存の意志をすえて、感情に根差した理屈を読み解いてほぐしていく努力が大切だと教えてくれる。若者向けの本なんだけど一読の価値があると思う2013/02/10
可不可
2
■わかりやすい哲学の本。■我々が直面する根本的な問題について、現象学の立場から「問い」を立て、論じていく。論点が明確で、この本を読んだことで、さらに自分で考えていきたくなる。お勧め。良い本である。■ただ、現象学の観点から「問い」を立てるので、どこか、問いのすり替えが行われたような気分になる。確かに、語り得ないことについての「問い」には、答えが出せないだろう。だからと言って、語り得ない「問い」をしたくなるのはなぜかを「問う」という方法論は、なんか、「また、そこを問うんや」という肩すかし感が残る。2023/04/23