- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
岡倉天心生誕百五十年・没後百年・五浦六角堂再建!数々の奇行と修羅場、その裏にあった人間と美術への愛。清張自ら天心の足跡をたどり新資料を発掘し、精緻に描いた異色の評伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koji
14
本書は、いきなり、九鬼隆一家から巣鴨病院に提出された「波津子夫人再入院申請書」の全文掲載から始まります。天心と九鬼波津子(哲学者九鬼周造の母)は、今で言う不倫の仲。波津子は精神に異常をきたし、何度も病院を脱走しました。近代日本美術の理論的指導者天心も、その破綻的な性格とエピソードから、清張さんの手に掛かると、「官僚主義者、意志薄弱、斑気、アジテータ」と「内面」を丸裸にされます。唯清張さんは芸術家を非難しているのではなく、綺麗事でない人間の本性と芸術の関係の根源を突き詰めるのが主題と分かります。読み応えあり2023/09/01
いわきりなおと
4
人間、岡倉天心の話。つまり影の部分がメイン。政治力って大事。2014/08/21
エリック
3
清張が天心に関わるほぼ全ての資料に当たり、縁者や門下生によって半ば神格化されている天才天心の光と影の両面をえぐり出す。尻切れとんぼ感がなくもないが天心のバサラ気質を物語るエピソードなど面白い。それにしてもこれまで得体の知れなかった東京美術学校事件の想像以上のえぐさに驚いた。2015/07/23
bishop8856
3
なんとなく手にとって、なんとなく読んでしまった。松本清張の取材力がすごい。2014/05/17
Gen Kato
3
松本清張の書く評伝は対象者を必要以上に矮小化するきらいがあって(それは、一面の真実ではあるけれど全体像ではない)、正直あまり好きではないのだけれど、取り上げる人物はさすがのセレクトなのでつい手に取ってしまう。岡倉天心とはつ子さんを描いたもっとも美しい(そして哀しい)文章ははつ子さんの子・九鬼周造のエッセイなのだけれど、あれはやはり願望とあこがれを含んだ「伝説」として読むべきなんでしょうね…2014/04/06
-
- 電子書籍
- 私をセンターにすると誓いますか?(2)
-
- 電子書籍
- 【単話】ほっぽらないのがエイゼンくん …
-
- 電子書籍
- 父は英雄、母は精霊、娘の私は転生者。【…
-
- 電子書籍
- 人間に恋した鬼は咲う - 4巻 リュエ…