内容説明
ある日、ふと気がつくと中年(オヤジ)になっていたシゲマツが、その未体験ゾーンの驚きを語りつつ、同世代にエールを送った「夕刊フジ」の大好評エッセイ。オヤジの歓びと哀しみ、ココロの秘密や如何に?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
94
重松清さんによる中年(オヤジ)についてのエッセイ。書かれたのが2005年位だから今はもう還暦をお迎えだと思う。還暦すぎるとオヤジの頃より悟ってしまうのか私の場合それはど過激にはならない。しかしそう45歳から555歳はりっぱなオヤジだからオヤジの琴線を刺激するような言葉は禁物だ・電車の中でこのオヤジ同士が喧嘩したりするのがこれだ。やっぱり若いもんのパワーと頭の回転にはついていけないしどんどん進化するSNSやスマホにもついていけない。もうついていけないって手を上げたほうがいいのではないかなと最近感じる。 2022/06/02
シブ吉
52
重松清さんが本厄を終えたばかりの2005年から二年半に渡り、夕刊フジに連載されていたコラム「オヤジの細道」。60年代前半に生まれた重松さんのエッセイを通して、同時代を生きてきたオトコたちが、何に影響を受けて育ってきたかが垣間見える。ドリフや、ヤザワ、阿久悠の歌詞などなど、過ごした時代の空気感がエッセイから伝わるとともに、オヤジ化していく現状を見つめながらも、何かが流行すれば、後追いで試してみる素晴らしさ。ダイエットを目論み、ビリーズブートキャンプに秒殺される姿は、思わず共感してしまいました。2013/03/08
タルシル📖ヨムノスキー
28
今から15年ほど前、42歳になった重松さんが、前期オヤジ世代代表として夕刊フジに連載したコラムをまとめた本書。世代的には私より一から二世代前。新聞連載の日常系エッセイなので「泣きのシゲマツ」も「黒シゲマツ」も封印してメタボで酒タバコ好きでスケベな「フツーのオヤジシゲマツ」全開!読んでいて一つ気になったのは、この本刊行当時の40代(オヤジ)と今の40代(オヤジ)は雰囲気や立ち振る舞いがだいぶ違う気がします。何というか昔の40代より今の40代の方が若いというか若作りしているというか悪あがきしているというか…。2024/01/22
遅筆堂
27
またオヤジかという感じですが、このエッセイは良かった。というか、重松清とは同じ歳なので、当たり前ですが生きてきた時代が一緒で感性というか感覚というか、そういうところが実に共感できるのです。それに加えて、重松小説のイメージを覆すような崩し方が新鮮で、素顔がちらりと見えたような感じもしたのも好印象です。カバーデザインは、最低です。センス無し。2013/06/12
Our Homeisland
26
読みやすくて面白かったですし、自虐ネタの数々も良かったです。が、切れのよいエッセイを書く名手だろうか?という点では、そんなに驚くほどではないなという感想です。エッセイだったら浅田次郎氏の方がうまいなと思いました。池井戸氏と重松氏と私は、同じ1963年生まれなので学年が一緒だと思っていましたが、重松氏は早生まれなので、一年、先輩だということが分かりました。が、同年代であることは間違いないので、あるある、いたいた、あったあった、、の連続ではありました。私はかぐや姫アルペジオ連中を横目にすぐに洋楽に進みました。2013/09/09