内容説明
古き佳き時代の遊郭の面影を残す伝説の歓楽街、大阪・飛田新地。営業許可がおりて一〇〇年となる今年、大きな変革が訪れた。全国の観光地、商業施設を訪れて大枚をはたく中国人たちの「爆買い」が欲望の矛先をこの街に向けたのだ。言葉の壁、嗜好の異なる「遊び」の仕方と対峙することになった遊郭と女性たち、そして節目の年を迎えたこの街はどう変わるのか――。元遊郭経営者で、飛田に女性を紹介するスカウトマンを務めた著者が描く知られざる実態。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
63
大阪市西成区にある遊郭街、通称「飛田新地」はいまも150軒ほどが営業している。ここで遊郭経営をしてきた著者が書いた『飛田で生きる』『飛田の子』に次ぐ3作目。熟女タイプは姉系通り・旧妖怪通り、若い子は青春通りと、そこで働く女性の年齢で店を連ねているのが面白い。1回目のお客さんは一見さん、2回目が浦壁さん、3回目でやっと馴染みと呼ばれる。飛田では売り上げの50%が女の子、40%が店、10%がオバちゃんという配分だ。それで女の子を数人抱えて、月商500万~1000万。最近では、中国人を中心とした外国人観光客を受2016/11/09
GAKU
46
大阪・飛田新地でちょんの間のオーナー、スカウトマンを経験し、「飛田で生きる」、「飛田の子」を上梓している作者の新刊。中国人観光客の波がこの飛田新地にも。売り上げを伸ばすために、中国人観光客にどのように対応していくかをメインに、最近の飛田新地の事情が書かれています。久々に店の経営を手伝う事になった、通称姉系通りと呼ばれている熟女系店での、接客ハウツー、女性のリクルート、客事情など中々面白かったです。男性だけでなく、女性の方が読まれても、興味深いノンフィクションではないでしょうか。2016/09/17
はじめさん
21
女衒というか、かつてはスカウトで多くの女性を飛田新地の料亭へ紹介していた著者のルポ。スカウト業を辞め実家に戻っていると、後輩から店の共同経営者探しててと泣きつかれて再び遊郭へ。アイドル級がひしめき合う青春通りではなく、熟女たちの集う妖怪通りーーもっとも最近は美魔女も多く姉系通り言うらしい。天下のNHKで飛田が紹介された事もあり、観光客や海外からも冷やかしが。狙うはインバウンド。いかに金を落とさせるか。終盤になって登場する元CAからこの世界にやってきた才媛。語学堪能、客あしらいも上手い。コロナ後の再開は?2020/06/13
machidataketomo
11
今回で3冊目。この方の本は読みやすいですね。東野圭吾と同じくスラスラ早く読めてしまう(^^) この方の文章は読みやすい!と感じたら名前だけでついつい読んでしまいますからね。 でも飛田を辞めて和歌山に帰るとなると3冊目はなかなか出ないのかな? 2023/09/27
Wisteria
9
前二作と同様に興味深く一気読み。時代に合わせて需要に合わせて変わって行かなければならないのは飛田新地も例外ではないようだ。コロナ禍の今は一体どうなっているのだろう。春を売る事が実体でも男の人に夢を見させられる女性が求められるのだなぁ。元客室乗務員のミキのプロフェッショナルな仕事振りには頭が下がった。目の前の仕事に懸命に取り組む、その大切さに改めて気付かされた。2021/12/07
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