幻冬舎新書<br> 沈黙すればするほど人は豊かになる ラ・グランド・シャルトルーズ修道院の奇跡

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幻冬舎新書
沈黙すればするほど人は豊かになる ラ・グランド・シャルトルーズ修道院の奇跡

  • 著者名:杉崎泰一郎【著】
  • 価格 ¥815(本体¥741)
  • 幻冬舎(2016/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344984233

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内容説明

机、寝台、祈祷台のほか、ほとんど何もない個室で、一日の大半を祈りに捧げる、孤独と沈黙と清貧の日々――フランス南東部の山中にあるラ・グランド・シャルトルーズ修道院では、男性修道士たちが、九〇〇年前と変わらぬ厳しい修行生活を、いまも送っている。溢れるモノと情報の中に生きる私たちよりも、彼らのほうが、はるかに自由で豊かで幸せに見えるのはなぜなのか? 映画『大いなる沈黙へ』で感動を呼んだ神秘の修道院の歴史とそこでの生活から、人生に真に必要なものは何かを問いかける。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

114
前半では修道院の歴史、後半ではラ・グランド・シャルトルーズ修道院について語られる。カトリックの修道者の方と何回も話をしたことがある。穏やかな話し方でこちらの話に真摯に耳を傾けて下さる姿勢が強く印象に残った。そのような態度は、ここに書かれている修道院での生活から生み出されるのだろう。人と話をすることはほとんどなくて、祈りと労働、思索に明け暮れる生活。体験したい気もするのが、人と話をするのが好きな私には難しい。それでも、この修道院の生活のように、沈黙の時間を持つことは取り入れてみたい気がした。2018/05/06

ハイランド

72
「大いなる沈黙へ」という映画を観た時、ナレーションも音楽もない、ただ修道士たちの日常を描いた3時間弱が短く感じ、幸福感に満ちるのを感じた。欲望や喧騒から離れて、静寂と孤独の中ただ祈りと思索にふける日々は、さぞ素晴らしいだろうと思うが、三日で耐えられなくなるとも確信した。修道士たちは、清貧と沈黙の日々を幸福と感じ、文字通り死ぬ時までその生活を続ける。日本の仏教でも、特に密教系では信じられないような修行を行うが「信じる」という心が耐えさせるのか、苦行そのものを幸福と感じるのか。ともあれ映画の理解が進んだ本。2021/06/04

ねこまんま

33
ありゃりゃ、これは「大いなる沈黙」を観た方が早いかな。まあ、著者は直接話を聞いたり、中をみたりしたわけじゃないので、資料に基づく解説がほとんど。もっと突っ込んだ内容だと思っていたので、少し残念でした。2016/10/13

テツ

15
神に全てを捧げる修道士としての生き方。人間を苦しめるのは欲と執着であるのだから、それを完璧に断ち切れさえすれば澄み切った目で世界と対峙することができるんだろう。沈思黙考し祈りを捧げ労働し生きる姿。延々と繰り返される祈りの日々に生産性なんてカケラも見当たらないけれど、もしかしたらそうした在り方で救われる人間ってかなりの割合でいるんじゃないだろうか。即座に修道院に入ることはできなくても、自らを救い楽にするための日々を構築する手がかりになりました。2021/03/22

カタコッタ

13
『大いなる沈黙へ』という映画を見た方には今の私の気持ちは分かっていただけると思います。まさに900年間変わらない厳しい戒律のもと、何もかも捨て、衣の色も捨て、即ち白、心の中も恐らく白、祈りと沈黙と唯一我との一生をこのラ・グランド・シャルトルーズ修道院で過ごす修道士たち。清貧の中にある気高さ、気品。前半は修道院の成立について多くのページを使っていますが大変わかりやすかった。日本の寺社仏閣と似ています。『大いなる沈黙へ』のファンは多いのではないでしょうか。映画の何故が確認出来ます。清貧とは実は豊かなのですね。2017/08/26

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