新潮文庫<br> 米内光政

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新潮文庫
米内光政

  • 著者名:阿川弘之【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 新潮社(2016/07発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101110066

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内容説明

「米内光政は国に事がなければ、或いは全く世人の眼につかないままで終る人であったかも知れない」(小泉信三)。海軍兵学校の席次は中以下、無口で鈍重と言われた人間が、日本の存亡のときに当り、自らの手で帝国海軍七十余年の栄光を葬り去った。一億玉砕よりも、未来ある敗戦に賭けて……。最後の海相の人物と識見を描いて、危機に際しての真の指導者とは何かを問う、感動の記録文学。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

63
『井上成美』より前の著作であり、特に井上に関する記述には相当の重複もあるが、人物に関する証言も井上よりはかなり多いせいか、こちらの方がまとまりが良い。無口でハンモックナンバーも低く、かつかなり分裂模様のある海軍の中で、軍政に関わりながら追われることもなかったのは、その胆力だけでなく、表向き攻撃的でない(ここが井上と決定的に違うところ)ため敵に弱みを握られなかったからか。ただ政治家のキャラではない気もした。終戦時・戦後と海軍大臣を続けたのが天皇に対する敬愛ゆえだったとすると、彼も軍人気質の人だったのかな。2022/09/09

鍵ちゃん

16
「米内光政は国に事がなければ、成いは全く世人の目につかないままで終わる人であったかも知れない亅。海軍兵学校の席次は中心以下、無口で鈍重と言われた人間が、日本の存亡のときに当たり、自らの手で帝国海軍7十余年の栄光を、葬り去った。1億玉砕よりも、未来ある敗戦にかけて…。最後の海相の人物と識見を描いて、危機に際しての真の指導者とは何か、感動の記録。以前読んだ、山本五十六、井上成美、とともに読んだら、この三人が政治を握っていたら戦争はなかったのではないかと思うと残念だった。少しで終戦記念日だからこそ読んだもらたい2020/08/10

miyatatsu

15
歴史上の人物としてしか米内光政の事を知らなかったのですが、今回かなり詳しく知ることができて、とても新鮮でした。歴史の中では名前だけしか日本人は知らない人が沢山いると思うので、もっと伝記などを読んでいきたいです。2018/10/21

えと

15
戦中の総理大臣、そして終戦に向けて翻弄した海軍大臣。天皇からの信頼も厚く、無我無心であった人物。体を張って三国同盟反対、対米戦反対を言い続けた。読みながら、山岡鉄舟を思い出した。著者が海軍出身ということもあり、海軍の立場から戦争を描き、陸軍との確執を描いてある。前線ではない本営の状況がわかり、やるせなかった。2014/05/24

樋口佳之

13
三部作の中で、この米内という方は最後まで読んでもはっきりとした像が持てませんでした。つまりそういう方だったのかも。/硯箱の下りはグッときてしまう。想定外でした。2017/08/04

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