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内容説明
嫉妬と羨望。そして軽蔑。少しずつ狂い始めた歯車と、開いていく二人の距離。悲哀に満ちた目で彼らを見つめる天使は何を思うのか…? 王マディスと王の良き友人の剣士ラルヴァン。微妙なバランスの元、一見固い絆でむすばれていたはずの二人は、プリマ嬢の登場と生まれた息子ペルセスによって二人の均衡は崩れ去る。自らの出生に疑問を抱くペルセスは、ラルヴァンの元を訪れるが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
exsoy
34
天使がキスをしたようには見えなかったが。疑心暗鬼で全てが狂ってしまった。2020/07/18
井月 奎(いづき けい)
28
絵柄は美しく線はしっかりと形を司り、平らかな台詞ですらすらと読めますが、物語は深遠です。人の錯綜する思いの他に、国と城そして民の精である者が羽根を持つ姿であらわれます。その羽根を持つ者は人の心に頓着することなく自らの存続にのみ力を注ぎます。人の心と翼を持つ者の力がかみ合わずにいると、国か為政者のどちらか、もしくは双方に悲劇をもたらせます。どちらか一方の力では人の世の歴史はつくれないのです。神と人の存在は相互依存なのかもしれません。お互いが縦横の糸となり国や文化というタペストリーを紡ぐのでしょう。2016/01/01
カナン
25
ずっと傍にいると信じて疑わなかった。それが当たり前だと思っていた。城に住まう妖精のキスを見さえしなければ、それを天使の祝福のキスなどと思いさえしなければ。完全に信頼し信用し親愛の情を与え合える関係を維持することの、何と難しいことか。誰よりも知っているという自負があるからこそ、時に妬み、時に苛立ち、葛藤し、苦悩し、不安になる。ほんの僅かな心の漣が、誰一人幸せにならない悲劇を呼ぶ。どうしてなんでいったいなにがつみだったというの。天使は何もしゃべらない。語らない。ただそこにいて、伽藍の瞳で、そのまま消えた。2015/05/08
どんぶり
25
うひゃ~難しい話だ!でもこの、頭を使わないと読めないようなお話大好きです。言い回しが難しいだけで、しっかり読めば言っていることと意味はわかるし(^^)お互いに憧れて、お互いを嫉妬する。結局は、若いときにお互いの気持ちを爆発させず、しまっておいたせいで招いてしまった結末だと思います。つまりはしょうがないことなのです。後悔先に立たずってね(*´∀`*)…ちょっと違うか(笑)一冊にまとまった話なので当然なのかもですが、展開が早かったです。二人の一年くらいの話をすると思ったので。ペルセスが健気で可哀想。2013/11/09
凛
17
これは好きだなぁー。1話だけの短編で終わっていても良い余韻でしたが、その後の二人の結末がとても心に残りました。解説無しなので勝手に解釈しましたが…。人間の愚かさや皮肉めいた表現と、美麗な絵のコントラストがとても良い具合です。嫉妬心などドス黒い内面に対して現れるのが美しい精霊というのがなんともシュール。あきさんの作品で一番好きです。若い時も良いのですが、歳をとったラルヴァンもステキでした。ラルヴァンの嫉妬心がよくわかる自分も卑怯な側の人間なのだろうかとグサリ。2013/03/13