内容説明
誰もが知っているお話が生まれ変わった！
「さるかに合戦」「花咲じいさん」「一寸法師」「笠地蔵」「三枚のお札」「犬と猫とうろこ玉」という六つの昔話が、手練れの作家の手により新解釈をほどこされて大人も楽しめるエンタテインメントに大変身！ 現代的な装いが加わりながらも、なつかしさを失わない物語をご賞味ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
138
★★★☆☆18022 乃南さんは3月11日のあの日、仙台市郊外にいらっしゃったとのことです。避難所生活や仮設住宅の方々のために何か出来ることはないかという事で、誰もが知っている日本の昔話を新たな解釈にして楽しんでもらえたら、、という思いを込めた作品だそうです。既読された方は子供の頃に読み聞かされた昔話の記憶をトレースしながら本作品を読んだ事と思いますが、やはり子供向けのそれとは違って大人が面白く読める脚色でした。最近は昔話を読む機会がないので細かな所を忘れているだけに子供の頃のドキドキ感を思い出しました。2018/03/17
優希
118
面白かったです。誰もが知っている昔話をアレンジしているのでどのような感じかと興味深く読みました。大まかな流れはそこまで変わっていませんが、大人向けになっている感があります。時折クスリと笑えるのは童話ならではの語りとリアルさ、所々に織り込まれたブラックさがあるからでしょう。2017/01/30
ehirano1
79
乃南さんの新しい方向性？、と思ったら後書を読んで納得。乃南さんが昔話を書くとこうなるのですね。そういう意味でなかなか面白かったです。2018/08/11
ehirano1
53
「笠地蔵」にて、「我らに対しても『ありがたや』と手を合わせることがほとんどで、ああしてくれ、こうしてくれと言うことはほとんどなかったのではあるまいか（ｐ278）」。“神仏はお願いするものではなくて尊ぶもの”とは、中村天風の著にも書いてあったのを思い出しました。2019/12/07
hnzwd
38
伝統的な昔話に現代的な言葉遣い&感情表現を追加して描き直した6編。文脈で判断していた感情や、裏側をきちんと補完した、という感じでしょうか。有名な話が多いので安心して読めますが、、冒険したのを感じるのは、さるかに合戦と一寸法師くらいかな。。2016/07/07
