歌姫メイの秘密

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歌姫メイの秘密

  • 著者名:伊藤たかみ【著】
  • 価格 ¥1,562(本体¥1,420)
  • 講談社(2016/07発売)
  • 天高し!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~10/13)
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  • ISBN:9784062200653

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内容説明

「ドライブイン蒲生」「ゆず子の形見」の芥川賞作家が贈る、峻烈な「ボーイ・ミーツ・ガール」メイは、小学校4年生のときに、母親といっしょに“ありがた教”と呼ばれるN神聖教会のキャンプから逃げてきた。かわいいのに風変わりで、歌が抜群にうまいのだ。どうしても自分の本当の父親と会ってみたい、というメイ。高校生になった僕らは、ようやく探し当てた父親の家へと向かうが……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

131
芥川賞作家伊藤たかみさんらしい、個性的な女性キャラが登場するちょっと不思議なラブストーリーです。主人公の年齢層を低めに設定して、主人公「メイ」は、とある宗教集団のキャンプから母親と一緒に逃げてきており、かわいくもちょっと風変わりでいながら、人を惹きつける歌唱力を持っています。そんな彼女の側に振り回されながらもしっかりと寄り添う「鮎川」君との会話がとにかくテンポよく、面白いです。前半から中盤にかけては展開もスムーズだったのですが、高校生になった中盤からラストにかけては残念ながら少し盛り上がりにかけたかなと。2016/08/08

starbro

114
芥川賞作家の新作ということで、先入観なしに読みました。伊藤たかみ、初読です。普通の青春小説かなぁと思って読み始めましたが、峻烈な新興宗教青春クロニクルといった感じでした。主人公のメイは大変魅力的ですが、表紙の写真をもっとインパクトのある美人にしたら、よりイメージが湧くような気がします。メイの個性的な歌声を聴いてみたいなぁ!2016/08/29

takaC

73
なるほどね。要約すると確かに『歌姫メイの秘密』だね。鮎川くんやメイがまだ20歳そこそこの時点での回顧録なので、「それが最後となってしまった」は少し大げさかもね。2016/09/09

風眠

65
寂しさは、願望を連れて来る。そうであったなら、そうであって欲しい・・・でも、願望は幻想で、真実の全貌を明かしてはくれない。求めても、求めても、神様は寂しさの運命から解き放ってはくれない。ある新興宗教のキャンプから逃げてきた複雑な育ちのメイ。この世界に上手に馴染めなくて、極端な行動に走ってしまう。「僕」にとってのメイは、放っておけない女の子だったのだろう。上手に生きられないメイを助けたい気持ちと、寂しさを恋で埋めようとした「僕」。恋という形を利用したのはきっと「僕」のほう。ラスト2行、切なくて涙がこぼれた。2016/09/11

hit4papa

63
宗教二世の少女メイのちょっとした冒険譚が、いとこの僕の視点で描かれます。宗教施設への侵入作戦、まだ見ぬ父親との初対面など、成長物語としてはなかなか重いシーンが続きます。いつもは快活なメイの張り裂けそうな心を前に、僕は殆どなす術なし。そんな二人のいじらしい距離感が良いですね。僕が大学生になった時、別れ別れになったメイと再会します。幼い頃に小さな恋のメロディ(!)を奏でた二人がどんなふうに会って、どうなるの?にワクワク…。安手の恋愛小説のようなベタな甘ったるさがなく、ほのかな切なさを余韻として残します。2023/10/10

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