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内容説明
独自の思索を展開した哲学者・九鬼周造(1888-1941年)。その波乱に満ちた生涯をたどりながら、「〈ことば〉の哲学」をキーワードにして、全主要著作を読み解く。『「いき」の構造』(1930年)、『偶然性の問題』(1935年)、『文芸論』(1941年)といった多彩な著作を貫くものとは? 日本哲学研究の第一人者である著者が、若き日から耽溺してきた不世出の哲学者に抱く深い想いを今ついに解き放つ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さえきかずひこ
14
1章では九鬼周造の生涯を端整に素描し、2〜4章ではそれぞれ主要な著作である『「いき」の構造』、『偶然性の問題』、『時間論』を資料を博捜したうえで丁寧に論じていくことを通して彼の「ラチオナリスムの音域から締め出された音を聴き取る力」(P.233)がいずれの著作にも溢れていることを指摘する。6章では詩作における押韻についての九鬼の考え方を考察し、音を楽しむことを愛した彼のロマンティックで文学的な側面を自然と浮き彫りにしている。生き生きとした思索を短い人生のうちに徹底して追求した哲学者を知れる大変優れた入門書。2020/02/17
りっとう ゆき
6
「いき」の構造、偶然性、時間、芸術・文化・自然、文学・詩・押韻 これらのテーマはどこかで繋がっている気がした。あえて日本的なのか、おのずとなのか、仏教的な考えが根底にある、それで曖昧だとも感じるけど、まあそもそも、その考え自体が、流れてる、理論からこぼれたもののところを拾うというか、そういう見方で見るとしっくりまとまってるとも言えるかも。つまり、the西洋哲学って感じじゃないのがいいのだと。この日本人的な心地よさは大事だと思う。文学と時間に関してぐっときたとこ→2022/08/23
sk
6
具体的な体験をありのままに哲学するという姿勢に貫かれた九鬼周造のコンパクトな入門書。読みやすいです。2016/12/29
M
1
九鬼は生を哲学することが、哲学の目標であり、その存在の意義であると考えた。実際に「いき」の構造や偶然性の問題などは具体的な体験とその概念による把握をその「無窮」の追跡の中で両者は一つになりうるという九鬼の信念によって現れたものだといえる。また、「存在」と「非存在」とを、あるいは必然性と偶然性とをその必然的な相関において把握することによって、はじめてわれわれは存在が何であるかを把握できるのではないか。そのことによって哲学は初めて生命を獲得しうるのではないか。九鬼の思索の独自性はこれらの問いに支えられている。2020/01/14
Yuki
1
あんまり日本の思想には興味がわかない。2018/07/29
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