ちくま文庫<br> 僕は考古学に鍛えられた

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ちくま文庫
僕は考古学に鍛えられた

  • 著者名:森浩一【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2016/07発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480429032

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内容説明

小学校五年の時、近くの川で拾った土器のかけらを辞典で調べたら、朝鮮式土器だった──これが森少年と考古学の出逢いである。戦時中から遣跡探訪を続けノートに細かく記録した中学時代。荒れ果てた古墳の緊急発掘や占領軍キャンプ内での調査に追われた体験は、やがて壮大な森・遺跡学へと結実する。考古学の魅力をあますところなくつづった自伝的エッセイ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月をみるもの

16
"(米軍が接収した陸軍の施設で破壊される寸前の古墳から高校生だった著者が掘り出した)これらの遺物は、今日では宮内庁の所蔵品になっているが、そういう歴史があることはご存知ないだろう。僕は、とびはねた心でこういうことを書いているのではなく、敗戦直後の発掘は僕たち若者で支え完成させたという気概をもっているのだ"2019/02/01

月をみるもの

12
森浩一と須賀敦子が、イトコどうしだったとは!?  "父の妹、僕にとっての叔母の家が西宮にあって、年に一度ぐらい訪れるときに、僕はこのケース(難波駅にあった弥生式土器の陳列ケース)をのぞきこむのを楽しみにしていた。このケースは、太平洋戦争が激しくなるまでずっと置いてあった。余談になるが、その家の、僕にとって従姉妹に当る一つ年下の子が、成人してイタリア文学 者となる須賀敦子さんだった"2020/07/04

浅香山三郎

10
『古代史おさらい帖』(ちくま学芸文庫)に続いて、積ん読になつていた森浩一さんの本を読む。こちらは、自伝的な回想録であるゆへか、ちくま文庫に入つてはゐるが、森さんの歩みは、大阪府下を中心とした戦後の考古学の歩みと連動しているので、それぞれの仕事の考古学的な意味にも言及される。とにかく現場をこまめに歩き、また戦後すぐの古墳が開発で無くなつていく情勢の中で、エネルギッシュに活動する著者の姿が印象的である。末永雅雄氏と京大の梅原教授との不仲など、考古学者の人間関係のややこしさも率直に書かれてゐる。2023/10/07

tom

6
考古学は英語では「アーケオロジー」というが、著者は「アルケ(歩け)オロジー」という。つまり、現場をひたすら歩き、その上で、整理し、比較し、考え抜く。そうすれば、いつの間にか形になる。文献だけに頼ってたら、間抜けなだけだよと繰り返し述べている。しばらく前に読んだ動物学者の本のなかで、若者へのリクルート文があり「わずかな報酬、極貧、失敗の日々、絶えざるプレッシャー、就職の保証なし。ただし、成功の暁には、知的興奮を得る」とあったけれど、その言葉を思い出した。いい仕事をする人は、ひたすら体を使っている。2012/08/02

塩崎ツトム

2
図書館でなにげなく手に取り、読み始める。著者が今年の8月6日に亡くなっていたということを知ったのは、9月21日付の朝日新聞の惜別記事を読んでから。つまりたった今というわけで、だからどうしたというわけでもなく、ただのよくある確率のマジックなんだけど、うん。(本の内容とまったく関係ありません)2013/09/21

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