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内容説明
豊臣政権を揺るがした二度の大地震、一七〇七年の宝永地震が招いた富士山噴火、佐賀藩を「軍事大国」に変えた台風、森繁久彌が遭遇した大津波―。史料に残された「災い」の記録をひもとくと、「もう一つの日本史」が見えてくる。富士山の火山灰はどれほど降るのか、土砂崩れを知らせる「臭い」、そして津波から助かるための鉄則とは。東日本大震災後に津波常襲地に移住した著者が伝える、災害から命を守る先人の知恵。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきぽん
146
とても難しかったけれど、今2つの平成大震災のシーズンであり、大規模な防災訓練に参加したので、頑張って読みました。長いスパンの広い視野でものごとを眺めることは大切なことですが、防災についても古文書を紐解いて、関東大震災のはるか昔のことから学ぶのは、大切なことなのですね。2019/02/03
むーちゃん
138
磯田さんの防災史。 母の津波体験から調べることを始め、古文書を集め読んできたとのこと。東日本大震災を 経て、且つ必ず来るであろう大地震について考え事させられました。震災体験遺族の「歴史を知るのが何より大切です。」が印象に残る。 2019/10/02
Nobu A
109
磯田道史先生著書5冊目。14年初版、18年第18刷。朝日新聞で連載の「磯田道史の備える歴史学」を書籍化。名詮自性。情報化の現代でも江戸時代や戦国時代のものは限られている。災害は尚更。しかし、先人達が書物に書き残しているのが凄いところ。そして、埋もれた書物を探し出し丹念に読み込み伝えているのが磯田先生の凄いところ。とても興味深い内容。生活の知恵の素晴らしさを感じる。自然災害の最新の知見も大事だが、抜け落ちている点を先人達が残した貴重な知恵で補完的に使うのが理想のような気がする。備えあれば憂いなし。2024/04/24
あすなろ
91
22版の版を重ねている磯田氏の著書。それだけの力ある著書。秀吉から森繁に至る迄、防災史に満ちた内容となっている。これは、勿論氏の古文書等の研究によるものもあるが、基礎は後書きにあるように歴史学とは現代にも繋がる歴史を学ぶことという信念から出ているものであろう。防災史を我々はもっと学ぶべきであると痛感する。果たして我が国ではこの防災史はどこまでの学問足り得ているのか?予算を注ぎ込んできた地震予知が全く歯が立たない地震続く中、発想の転換が必要でその1つのキーは歴史ではないか?南海トラフ地震は百年に一回起きる等2019/02/17
たいぱぱ
88
地震がなければ、徳川による江戸時代はなかったかもしれない。磯田さんのお母さんが幼き頃に遭遇した昭和南海津波の経験がきっかけだという本作は、地震が変えた歴史に興奮し、古文書による津波の記録や、現代の津波経験者の証言や語りには涙と共に胸が苦しくなった。広島市安佐南地区で起こった土砂崩れ。あの場所は過去に何度も土砂崩れが起きており「蛇落」と呼ばれていたらしい。それが「上楽」に名を変える。人間の慢心が招いた悲劇。天災に対する古文書が教える貴重な情報、そこから学ぶべき事を今を生きる我々は胸に刻むべきだと強く感じた。2020/10/13
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