内容説明
後ろから誰かに強く殴られて、彼女は暗闇にのみ込まれていった。やがて目覚めると、彼女の目の前には見知らぬ男がいた。自分が誰なのか、ここはどこなのかすらわからない。その男性が、彼女は記憶喪失になったのだと教えてくれた。男性はジェラール・デュモンと名乗り、彼女を仔猫と呼んだ。この地に別荘を持つ若き大富豪で、魅力的な彼は、素性すら知れない彼女に好きなだけ屋敷にいてくれていいと言う。しかし、優しくされればされるほど、彼女はジェラールを、怖い、あなたなんか大嫌いとなぜか激しく拒絶してしまい……。
*本書は、ハーレクイン・クラシックスから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
18
傷心旅行先で襲われ記憶をなくした女性を助けて面倒を見てくれるヒーローと恩人に対して随分失礼な言葉を浴びせるヒロイン。早い段階で誰かがヒロインに酷い扱いをしたのだと気づき、心を開いてほしいと頑張るヒーローが○。終盤の求愛行動がとても良かった。心がこもったプレゼントと手紙を離れて暮らすヒロインに贈り続けるの。母と継父から受けた心の傷に婚約者の裏切りまで加わってガッチガチに固まったヒロイン、親友の手助けのおかげもあってようやくヒーローに対する愛情を表に出せるようになる。ああ、長かった。2021/04/10
たまきら
16
旅先で記憶喪失になり、運がいいことにとっても素敵な男性に助けられた女子のお話です。旅の情景が素敵です。2016/08/02