内容説明
歳を重ねてこそ、実りある人生。若さの喪失を嘆かず、老いの到来を恐れず、一日一刻をいかに充実して過ごすか。変りゆく時代の中で、ひときわ輝く老いの季節。老後という新しい歳月への出発。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じいじ
124
いきなり私事で恐縮だが、今冬ほど自分の老いを強く感じたことはない。激しい気温の変化に順応できない老体を恨んだ。そんな折、手にした一冊。黒井千次氏は1932年生まれ、未だに健筆をふるわれている由。敬服。散歩など日常を切り取った話、新社会人への励まし…など氏の円熟の観察眼からの文章は説得力がある。人生、焦ったり欲を掻いてはならぬーを悟りました。「六十代には六十台の体力が残っていればいい。七十代にはそれにふさわしい健やかさがあれば十分だ」は、目からウロコ。読み終えたら、なんだか身体も気分も楽になりました。2018/02/19
団塊シニア
46
読書に言及してるところが面白い、前につまらないと思った本が時を経て読んだとき面白いと思うことがある、これは読み手の側に変化があるのでは…。生活上の様々な体験から価値観が変わり読み手の側に変化が生じる場合があるという筆者のコメントには納得、本書は老いについてというより筆者の60代から70代の16年間の老いの季節に書かれたエッセイです。2013/10/17
Hideyuki Auchi
1
読了。40、50歳台に読むといいかも。2012/05/29
べりちゃん
0
「様々な読書・・・不安のない世界・・たとえば実用書や娯楽書の読書はその世界に属する。」ドッキーン・・・逃げてるのか私?そうかもしれない、沢山読んでいる風をして実はなにも心が耕されてないのかもしれない・・ちょっと反省してみたり。2020/04/21