ハヤカワ文庫JA<br> UN-GO 因果論

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ハヤカワ文庫JA
UN-GO 因果論

  • 著者名:會川昇【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 早川書房(2016/06発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150310592

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内容説明

“敗戦”後の近未来日本。I国から帰国したばかりの〔探偵〕は新興宗教団体・別天王会での連続不審死事件の捜査協力を依頼された。姿の見えない獣が出現するというその事件は、〔探偵〕が口を閉ざす過去、行動を共にする奇妙な少年・因果と密接な関係があった――坂口安吾『安吾捕物帖』原案のアニメ「UN-GO」の劇場公開作を脚本家自身がノヴェライズした「因果論」に加え、小説版オリジナルの前日譚100枚を特別収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

絹恵

32
たった一つの真実だけでは、その人を明かすことは出来ません。そして望むものが分からなくなれば、自分で自分の心を見つけられなくなります。でも離れられやしないという因果への返答は、真実を自分の心で決めた彼女の尊さから導き出された、"UN-GO(=どこへも行かない)"に秘められた離さないという彼自身のさけびだったのだと思います。"オレは、言葉だけの神より、悪魔の方を選ぶよ。"君だけに伝わる暗語で。2017/07/29

藤月はな(灯れ松明の火)

29
映画、アニメは観ていないのですが文学研究会の先輩が差し入れしてくれる「アニメージュ」での漫画が面白かったので購入。「探偵小説の探偵が活躍できる場所は情報伝達が速い今では不可能だ」ということは「333のテッペン」で言われているので探偵が活躍できるには権力にすがるしかない。人を形作るミダマは魑魅魍魎の「魅=スダマ(バケモノ)」に思えてなりません。善と悪、全ての人を幸せにすることを目指してぶち当たる壁、「堕落論」でも論じられる大衆の無責任さとミダマを内包する人間への希望、残酷な真実と優しい嘘が根底に問われている2012/02/25

そり

18
坂口安吾著「安吾捕物帖」を原案にしたアニメ「un-go」。さらに「un-go」の劇場公開作をノベライズしたのが今作「un-go因果論」だ。小説→アニメ→小説、坂口安吾を求めて巡っていたら結局小説に帰ってきて変な感じ。▼探偵は孤児院で育った。その時、人は独りで生きていけないと知り、いずれ人の為になりたいと願う。しかし、「人の為」の行動が万人の為にはならず悩み惑う。与えられた価値観の崩壊、そして解放。そこに下地となった坂口安吾の「生きよ、墜ちよ」の精神を感じた。原作の話は「魔教の怪」と「復員殺人事件」2013/04/18

ソラ

13
ノベライズということでアニメ版は全く見ていないのだけれど面白かった。2020/11/14

きゅーま

12
敗戦を喫した近未来の日本に不思議な少年<因果>を連れて帰国した青年<探偵>のもとに、新興宗教団体・別天王会の集会で起きる連続不審死事件の捜査協力の依頼が舞い込む。アニメで明かされなかった別天王の出自、因果の出自、そして探偵結城新十郎の誕生のエピソードが明かされる。真っ直ぐで不器用で青い鳥症候群な探偵がゆとり世代には共感できる気がして、よかったです。因果可愛いよ因果。映画未見ですが楽しめました。DVD出たら見よう。2012/03/25

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