万引き老人

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万引き老人

  • 著者名:伊東ゆう【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 双葉社(2016/06発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575311365

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内容説明

老後貧困、貧困老人といった言葉が流布する現代社会。高齢者世代の「困窮」は、万引きの現場に目を移すとその輪郭をハッキリと現す。万引きに走る原因は収入、貯蓄の不足、無収入といった金銭的な困窮はもちろんだが、孤独感や疎遠な家族関係といった心の寂しさ、肉体的な病気や心の病などの苦しみから物を盗む老人が急増している。捕まえて話を聞くと、それぞれが抱える身の上話に思わず同情することもあれば、あまりの身勝手さに怒りに打ち震えることも。凄腕万引きGメンが明かす老人万引き「現代ニッポン孤独な心」の現場リポート。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ねこ

135
身につまされる内容でした。本来、人生の先達の尊敬されるべき年配者が万引き!100歩譲って生活困窮者は理解できます。でも金があるのに万引きする老人は許容できません。嘆かわしい。万引きのために潰れてしまった店舗も多数あるとのこと。昨今は老人の万引き比率が跳ね上がっているようです。たかが万引き、されど万引き。日本に於いては相対的貧困はあっても絶対的貧困はほぼ無いと思っていましたが…。「孤独」が故に自分の身勝手な考えしか思考できない老人。…保安員の方々の日々の努力、店長の万引きに対する苦悩、この国は今後どうなる?2023/08/16

kinkin

80
現役万引きGメンが見た老人による万引きの実態。「貧困」「孤独」この二つの言葉がサブタイトルにあるように万引はその言葉が大きな要因になっていることも知った。たったといってはいけないが50円のコロッケを盗る、車イスの老婆が盗る、元会社の役員、教師様々な人が簡単にこの犯罪に手を染めてしまうということ。第七章にこんな言葉ーこの国は、ないかがおかしい。私も同感だ。巨額な政治献金や私的流用をしてものうのうとしている一方でこの本に書かれていることがどんどん増えていることに、悲しい気持ちになってしまった。図書館本2016/06/24

ゆみきーにゃ

78
《図書館》タイトル借り。最近老人の万引きが増えているとは知っていたけども、やっぱりここでも貧困が原因なんだな。サクサク読めるけども気持ちは暗くなる。2017/06/06

かなっぺ

74
万引きGメンによる「貧困」「孤独」な万引き老人の現実。様々な事例を読んだ。特に驚いたのは、万引き老人「生活保護をもらいながら、障害のある夫と二人暮らしをしている老女」が店長から、「国から金もらって生活している上に、人様のモノを盗むとは、死んでしまえばいいじゃないか!」と罵倒され、追い込まれた彼女は駅のホームから電車に飛び込んで自殺したという話はとても切ないし、哀しい。読んでいて暗く切なく、なんで万引きするのか分からない事案がかなりあった。2017/04/10

リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん

53
捕まえたら財布の中身は本の僅か。生活に困った末の犯行の多さに愕然。店長に罵倒された後に自殺した老婆の話はショックでした。2016/10/11

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