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内容説明
世界最大の移民国アメリカは、いま大きな危機を迎えている。一九九〇年代以降、中南米出身の移民が急増し、現在一〇〇〇万人を超える不法移民がいる。多くの移民の支持を得たオバマ大統領は、五〇〇万人を超える不法移民に合法的地位を与えた。建国以来、移民の国であることに誇りを持ってきた米国人の間で、不法移民批判が高まりつつある。米国の移民政策はどこに向かうのか。日本はどう対応すべきなのか。気鋭の政治学者が、移民問題を切り口に米国社会を鮮やかに分析する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
もりやまたけよし
31
漠然としたアメリカの移民の知識を文献やデータによってよくわかるように解説してくれている。移民の歴史や、州政府・連邦政府そして共和党と民主党の移民との関連性などがわかりやすい。とてもスッキリした。特にロビイングの章は秀逸。2020/12/20
skunk_c
26
『アメリカ政治講義』の編著者が移民に焦点を当てて著したもの。したがって移民史ではなく、選挙やロビー活動など、エスニック集団の政治的影響力に多くのページを割いて分析している。不法移民対策については、民主・共和どちらの政党にとっても長短のことで、党議拘束のないアメリカにおいては、場合によっては政党横断的な動きにもなるという。最後の章ではそれまでのアメリカでの議論を下敷きにして、少子超高齢社会の日本における移民政策の転換の必要性を説く。こうした今の日本に引きつけた問題意識は重要。やや硬い文だが一読の価値あり。2019/03/04
coolflat
13
米国における移民の歴史や、移民政策、教育、社会福祉、エスニック・ロビイング等、幅広くを扱っている。中でもエスニック・ロビイングの章が面白かった。米国では他国と比べて、エスニック・ロビイングが積極的になされている。歴史的な視点で見ると、欧州では、圧倒的な権力を持つ君主が常備軍と官僚を用いて一元的な外交を行っていた。しかし米国ではそのような権力者の登場を防止することを目指し、常備軍と官僚制を否定してきた。エリートが外交を独占するのは不可能だったわけで、そこに移民によるロビー活動が介入する余地が生まれたのである2016/10/27
ののまる
12
最近、「そういうことか〜!」という機会が多くて知恵熱が出そう。現状を知れば知るほど、巷の根強い日本人の島国根性に、ほとほとウンザリする。東京オリンピックに向けて先進国らしい健全な国際感覚が育ってほしい。2016/08/23
ophiuchi
12
いろいろな問題はあるにしろアメリカは「移民大国」としてまずまずマネージメントされてきたことが分かった。なし崩し的に移民を受け入れつつある日本では、もっともっと問題が出てくることだろう。2016/08/22
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