内容説明
女に手ひどく捨てられた極端に臆病な侍が、どういうわけか一念発起、“千人斬り”達成をめざし始めた……。哀れな侍の末路を描く表題作。虎を奇天烈な方法で退治して金玉なる情けない姓を拝領してしまった男のその後の系図を辿る「金玉百助の来歴」。落ちこぼれ忍者のドジな結末を描く「伊賀の蟹八」等、19の掌編に8編の怪異譚を併録。痛快無比、抱腹絶倒のショートショート集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
109
これは神坂さんのショートショートです。時代劇のショートショートは今までに読んだことがありませんでした。よくもまあこのような話を掘り起こすものです。実際にあったような感じで書かれています。表題作は人間ではなく生き物なら何でも、ということで最後のおちが効いています。たのしめました。2016/04/13
tomi
20
剣豪小説のようなタイトルだが、時代物から現代物までユーモラスな話がならぶショートショート集(「小噺」と言ったほうが近いかも)。表題作は臆病なダメ侍の物語。厳密には「千匹」斬りです(笑)。一転して2部の「熊野怪異譚」は熊野地方の伝説をもとにした物語集、怪談だが怖いというより悲しくせつない話が多い。2013/04/09
らんちあ
1
多種多様なストーリー。必読2019/09/15
さっと
1
女に捨てられた臆病者が千人斬りを目指す表題作ほか、28編収録のショートショート集。熊野の伝説・史実に材を得た「熊野怪異譚」は個人的に好き。2008/11/16
クー
0
話が短すぎ。しかも、現代物も2021/05/10