内容説明
敗戦直後の上野の焼けビルの地下で互いを見張るように共同生活を営む娼婦たち。彼女らは、金を取らずに男と寝た仲間には私刑を加えるというという鉄の掟を守っていた。ある日、警察に追われた男が彼女たちの地下室に逃げ込んできて、生活をともにすることになり、娼婦たちの間には緊張感が走った……。表題2作ほか「女盗記」「霧」「『街の天使』系譜」「男禁制」「鳩の街草話」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Taito Alkara
6
巧み、である。戦後日本の側面をこういう形で残したのは秀逸。過去、現在、未来の「肉体」の普遍性を認識する。2017/03/17
hajimemasite
1
非常に感想を語りづらい作品。ある意味これも、日本版、『本当の戦争の話をしよう』なのかもしれないな、とは思ったり思わなかったり。感想を語ろうとすると、安直な死に直面した筆者の体験が~~みたいな話になりがちだが、そのような言葉すら安易に紡げないドス黒さと、後味の悪さと、無常観が、この、なんともいえない感情を作り出している。2018/07/30
みずいろ
1
肉体の向こう側を見つめる冷静な目。人間の本質、思想を激しく描ききっている。やっぱり肉体と人間切り離せず、肉体と思想も真逆ではありえない。2011/02/09
izumone
0
戦争文学なんだろうな。2012/07/30
ひねもすのたり
0
田村泰次郎はカストリ雑誌(←http://plaza.rakuten.co.jp/hiruandoncafe/diary/200912110000/)の掲載を一度読んだだけです。 この作品もあまり期待せず手に取りましたが、こめられたメッセージの強さと、巧みな文章に酔わされました。2011/07/28
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