内容説明
終戦前後、少女期を北京で過ごした佐智が見たことは、少女の心をひとまわり大きくした――戦争で母親を亡くした悲しみを背負いこむ中国人の少年と佐智との無垢な心の交流を描いた芥川賞受賞の「夢の壁」と、国民学校が消滅した夏の一日、SH学院の利発な少女・宋梅里との友情、両親と共に日本に帰る1947年の船中の出来事など、佐智の目と心を通して活写する「北京海棠の街」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬ
24
☆4 芥川賞受賞作を読もうシリーズ。戦負国になったとたんクラスメートの態度が急変したりご近所さんに罵声を浴びせられたりするのはつらいな。でも自分が佐智だったらそんな状況をなんか嫌だなとは思いつつも深くは考えず受け入れているだろうし、大人だったら周囲の目が気になって自分の意見なんてかけらも言えないと思う。同じ佐智が主人公のもう1編もとてもよかった。2022/08/31
Kazumasa Kawate
2
読み終えました。別れのシーンがとても切ないのだが、最後にとんでもない冷酷な場面での〝再開〟が待っていた。交流、交流と安易に言うけれど、戦後の溝の深さを彷彿とさせる一冊。2013/01/25
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