内容説明
神代の昔より、日本には凄まじく強い格闘家たちがいた。建御雷神、当麻蹶速、海恒世、合沢弥五郎……。格闘技を熱烈に愛する著者が史書をひもとき、いにしえの激闘に思いを馳せる。時には壮絶な闘いに身震いし、時には試合を極めた必殺技を大胆推理する。現代の格闘家の話題をはじめとした愉快な脱線話も満載。ただひたすらパワーを追求した英雄たちの歴史絵巻、ここに開幕――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miroku
13
日本史の中から、素手での格闘(相撲)場面を拾い出し、夢想するという、“夢想”格闘家列伝。要は、獏ちゃん節。2012/10/20
スプリント
3
著者特有の軽妙な語り口で日本史に登場する格闘家の逸話が紹介されています。流派や武道といった観点ではなく人に主眼をおいた紹介のためエピソードも面白いです。また過去の格闘家だけでなく現代の格闘家を数多く例えとして列挙しているのでこちらも読んでいて楽しい内容でした。2014/08/30
うたまる
2
日本書紀の「頓(ひたぶる)に争力(ちからくらべ)せむ」(当麻蹶速)という力士の言葉に惹かれ書き上げられた本。著者にとって物凄いインパクトだったようで、これと同様、またはこれ以上のエネルギーを持つ格闘家の言葉が数多く紹介されている。「闘いは、神のものである」(カール・ゴッチ)、「骨でも、肉でもない、心を折ることを考えてた」(神取忍)、「この二本の指で、あなたの鼻でも、耳でも、紙みたいにね、毟り取ることができるのですよ」(大山倍達)、いずれも血腥く動物的でありながら、不思議と美しく哲学的でもある。2012/10/17
ma-no
2
古事記や今昔物語集などの古典に含まれる格闘描写を紹介するエッセイ。登場人物の関係を、現代の会社員やプロレスラーに置き換えた解説が笑えます。2009/05/05
S‐tora
1
日本の徒手格闘の歴史を小説風に描いた本。 板垣先生は刃牙の相撲編よりも、これを漫画にすべき。2019/08/11