文春新書<br> 熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教

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文春新書
熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教

  • 著者名:松本佐保
  • 価格 ¥865(本体¥787)
  • 文藝春秋(2016/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166610815

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内容説明

宗教票がアメリカ大統領選挙を左右する!

歴代の大統領が選出されたとき、宗教票がどのような影響を及ぼしたのか。就任後、そのキリスト教信仰が政治や外交にどう反映したか。ヨーロッパよりも信仰心のあついアメリカ。その大統領選挙を宗教の視点から考える。

2016年大統領選挙の候補者をみると、トランプはプロテスタントの長老派だが福音派にも接近。ヒラリーはプロテスタントのメソジスト派。両者の信仰が選挙へどんな影響を与えているのかを検証する。

・おもな目次
●第一章 アメリカの宗教地図
・・・プロテスタントの主流派と福音派/反知性主義と福音派の相性/バイブル・ベルトからサンベルトへ  など
●第二章 カトリックの苦悩
・・・英首相にカトリック出身者はいない/アメリカのカトリック差別の起源/禁酒法とカトリックの関係 など
●第三章 米国カトリックの内紛
・・・マイノリティから体制内へ/カトリックの主張がプロテスタントに乗っ取られる/コロンブス騎士団とは など
●第四章 ピューリタンから福音派へ
・・・福音派への誤解/南部福音派と共和党の共闘 など
●第五章 一九八〇年、レーガン選挙委員会
・・・レーガン+ブッシュ・シニア選挙委員会/テレビ伝道師の活躍/外交政策での汚点 など
●第六章 キリスト教シオニスト
・・・アメリカに渡ったキリスト教シオニズム/プロテスタント保守派との親和性 など
●第七章 ブッシュ大統領とキリスト教右派、その後
・・・南部バプティスト連盟の底力/オバマ大統領のキリスト教信仰/トランプは宗教右派を取り込めるか など
●第八章 福音派メガチャーチ体験
・・・礼拝堂はロック・コンサート・ホール/原理主義こそ敵 など

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

51
【宗教からアメリカを斬る!】2016年刊。トランプが大統領になる直前の新書本。巻末に参考文献。<本書では、これまで見落とされがちだったアメリカのカトリック信者にも焦点を当てている。特に、アメリカの保守勢力を理解する上で重要な宗教保守は、日本では単純にひとくくりにプロテスタントだと思われているが、カトリックも宗教右派を構成する重要な勢力であることを考慮する必要がある。その視点がないとアメリカの宗教保守の全体像は見えてこない>と。因みに、カトリック出身の大統領は、現職のバイデン大統領がケネディに次ぎ二人目。⇒2024/06/24

おかむら

37
なんとアメリカ人の信心深いことよ! キリスト教と大統領選の関わりを建国当時から解説してくれます。プロテスタントとカトリック、それぞれの流派の政治との絡みがややこしいけど面白い! 町山さんの著書で知ってたテレビ伝道師やメガチャーチとかアメリカのデカさと凄さとトンデモなさにやはり驚く。アメリカ映画やドラマを見る際に知っておくとより楽しめる基礎知識を仕入れられます。2016/08/17

かふ

22
アメリカがどっぷりキリスト教に浸かっているのがよくわかる本。今回の選挙で思い知らされたわけだけど、都市部のアメリカ(ニューヨーカー)しか見てなかった。ピューリタンがイギリスから新大陸に逃れてきたことを思えば当然なんだけどそういう歴史に疎かった。資本主義がマックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』というのはアメリカのことだった。プロテスタントは、教会より「聖書」の言葉を信じる。福音派はメディアを利用して拡大していった。原理主義は今ではイスラムのことだけど、よりカルトなプロテスタント。2020/11/07

Nobu A

20
松本佐保先生著書2冊目。人の行動心理に多大な影響を与えている宗教を抜きに他国の懐には入れない。前著に続き、宗教と言う枠組みからキリスト教国、アメリカを概観。歴史的変遷やユダヤ教等の他宗教及び他国との比較も交え、特徴を浮き彫りにし、宗教の影響力による構図を俯瞰。カトリック対プロテスタントと単純ではなく、様々な党派に枝分かれした後者、それぞれが政治的駆け引きの中で前者も含め、離合集散を繰り返す。トランプ前大統領の台頭を推測している点はさすが。選挙は換言すると票集め。票集めの行動観察の重要性を学んだ気がする。2021/08/01

おはぎ

14
アメリカのあらゆるところに底流として流れる宗教、キリスト教の政治への影響を記した本。妊娠中絶問題や宗教と教育に関することとブッシュJr.時代の宗教と政治の関係くらいのざっくりした話しか把握していなかったので勉強になった。ただ、この手の本は10年近く経つと直近の政治の話が気になりだす。同著者でトランプ当選以後に出た本が続編のような立ち位置と思われるのでこちらも読んでみる。2024/05/31

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