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内容説明
「そのやり方は間違っている」
トップに直言する「悪魔の代弁者」
なぜ、あなたの会社のトップは、驚くべきほど組織の危機に気がつかないのか?
自分の信念を裏付ける事実にばかり目がいくトップの「追認バイアス」
そのトップの意向にそうことが自分の昇進になると考える「組織バイアス」
それが、東芝やシャープのような大破局を招くのだ。
そうした組織の間違いを正すために、アメリカの軍で生まれた概念。
トップの判断は誤っている。
そこから「レッドチーム」は考える。
アメリカの諜報機関と軍で生まれた、究極の組織運営術がここに!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェアー
12
レッドチームと言うとおどろおどろしいが、政策を決める前に別角度からその政策を見直してみる、ということ。政策を提案した人間には無理だから、別チームを立ち上げる。しかし、その構成員はかなり高い資質が必要。「変わり者」であり、組織での出世はあまり期待できないが、さりとて組織への理解も持っている人。単なる最後の反対者では足りないということか。そのレッドチームの提言を受け入れる側の度量の広さも必要。これまでの日本企業の不祥事を見ていると、そんな度量を持った企業なんてほんの一握りだと思う。2016/09/19
kanaoka 58
6
外から見ると明らかに間違っていると分かるのだが、組織の理論で止めることができない事は多い。無責任な発言をするな!部外者が口を突っ込むな!といわれるのが関の山。火傷をして学ばせるしかないと諦める事も多い。 しかしながら組織にレッドチームの概念を組み入れる事で、これを止める事が可能となる。 だがレッドチームは、あくまで組織の傍流、異端であり、学習により積上げた組織のベストプラクティスを疑い、組織の暴走や偏向に歯止めをかける。そして自らがプランニングや意思決定に関わる事は厳禁である。2016/07/14
tkokon
5
【うむ】○レッドチームの核となる3つのテクニックは、シミュレーション・欠陥テスト・代替分析の3つ。○こうした「レッドチーム」が必要なのは、組織力学によって意思決定にバイアスがかかったり、組織の運営方針に意見をしたり異を唱えることが出来ないから。○しかし、レッドチームも必要な権限・能力が必要であり、素人のレッドチームや組織の機微がわからず単なる批評家となるレッドチームなら「ない方がよい」●外部情報へのネットワークがあり、知的思考能力があり、組織の力学からは距離を置ける。なかなか要件が厳しい。(Kindle)2016/10/25
kiki
4
レッドチーム思考とは、組織の間違いを正すためにアメリカの諜報機関と軍で生まれた組織運営術。自分の判断を肯定する追認バイアス、組織の文化に縛られる組織バイアスが働くため、反対意見を述べられるほどの能力がある人に地位を与え、組織に間違えがあれば正すというもの。ネットハッカーを雇い、欠陥を指摘させる行為もレッドチーム思考のひとつ。ハッキングでは、誰が管理者かSNSなどの情報から解析し、特定する。日本の場合は空気(組織・環境)に支配されがちな人種なので必要なものかもしれない。2017/03/05
Hiroo Shimoda
4
軍での事例が多くビジネスでの意思決定に役立てた事例は限定的。「組織の多数派、上層部にあえて反対する分析を行う」ことは非常に意味がありそうだが、広まらないのはやはり耳触りのいい、ストーリーに合う情報だけ拾って取り上げる組織が多いということか。2016/08/03