内容説明
七草は引き算の魔女を知っていますか――。夏休みの終わり、真辺由宇と運命的な再会を果たした僕は、彼女からのメールをきっかけに、魔女の噂を追い始める。高校生と、魔女? ありえない組み合わせは、しかし確かな実感を伴って、僕と真辺の関係を侵食していく。一方、その渦中に現れた謎の少女・安達。現実世界における事件の真相が、いま明かされる。心を穿つ青春ミステリ、第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カメ吉
131
シリーズ第3巻で今回は捨てられた人たちの現実側がメインの話でした。現実側の七草や真辺や大地のほうが階段島の彼らより辛そうな感じでした。だから自分を捨てたんだし当然といえば当然かな? 苦悩の多い話でしたが面白かった。2017/05/25
さばかん
126
階段島シリーズ第三弾。 舞台は階段島から飛び出してなんと現実世界。 捨てられた方ではなく捨てた方の人たちのお話。 彼らは如何にして彼らを捨てたのか。それがどのような変化をもたらしたのか。 そういう物語。 そして階段島には波乱の種が舞い降りた。どうなることやらヒヤヒヤしますね。2016/02/16
佐々陽太朗(K.Tsubota)
121
相変わらず上手いです。ちょっとした言い回しに惹かれます。たとえば「もしかしたらオレは、正直者でいたくて嘘をついていたのかもしれない」なんてことを、しれっと書くのですよ河野さんは。第三作の舞台は階段島ではなく現実世界。七草は真辺を、真辺は七草をとても大切に思っている。何よりも大切に思っているからこそ、お互いがお互いを捨ててしまう。そしてどちらもそのことに傷ついているように思える。ひとり傷つくことが相手にとって一番辛いことだというのに。二人ともよく似ている。近づけばお互いが傷ついてしまうヤマアラシジレンマ。 2017/02/19
ゆんこ姐さん@文豪かぶれなう
114
シリーズ第一弾「いなくなれ、群青」の表の話。七草、真辺たちがいかにして自分を捨て、そして捨てられ階段島で暮らすことになったのかーー。読み始めは階段島のことが全く出てこず「???」となったのだが、『引き算の魔女』のことが明らかになってくるにつれ、何が起きているのかが徐々に理解できるようになってくる。果たして引き算の魔女とは、魔女追う安達という少女は、七草、真辺が捨てたものとは…。相変わらず言葉選びが繊細で引き込まれた。来年には次巻も出るようで待ち遠しい。2015/12/29
インド
109
階段島シリーズ3作目~。舞台は階段島を離れて現実世界、七草と真辺、大地、オリキャラの安逹がそれぞれの思惑を抱えながら魔女に迫っていく物語です。七草と真辺、大地はなぜ自分を捨てたのか、魔女とはいったい何者なのか、様々な謎が解け、そして新たな脅威(?)が階段島に。現実世界の謎が明かされ、そういう意味ではシリーズ急展開の本作、とても楽しめました。自分を捨てる=成長することは、いいことばかりではなく、相応の痛みが伴うことで、でも成長しないという選択肢を選ぶわけにもいかなくて、青春って痛みだらけだなあ。2016/10/22
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