新潮文庫<br> いつも彼らはどこかに

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新潮文庫
いつも彼らはどこかに

  • 著者名:小川洋子【著】
  • 価格 ¥539(本体¥490)
  • 新潮社(2016/06発売)
  • 麗しの桜!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~3/29)
  • ポイント 100pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101215273

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内容説明

たっぷりとたてがみをたたえ、じっとディープインパクトに寄り添う帯同馬のように。深い森の中、小さな歯で大木と格闘するビーバーのように。絶滅させられた今も、村のシンボルである兎のように。滑らかな背中を、いつまでも撫でさせてくれるブロンズ製の犬のように。――動物も、そして人も、自分の役割を全うし生きている。気がつけば傍に在る彼らの温もりに満ちた、8つの物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

280
洋子さんワールドの静寂な短篇8話 with 生物。第1話は、ディープインパクト號の凱旋門賞遠征が取り上げられているの。主人公の生活域は明示はされていないものの、どう考えても東京モノレール羽田空港線沿線なんですよね。場所や出来事の特定は珍しい。その遠征に当たって『帯同馬』の方に視線が向くのね。ピカレスクコートは気性が穏やかだから選ばれたなんて報道されていたのも、この物語に相応しい。そして、ちゃんと帰って来たよって教えてあげたい。でも引退後は乗馬馬になる予定だったのが、消息不明みたいだよ(ó﹏ò。)。2024/06/09

さてさて

185
『水槽の前に腰掛けていると、つい彼らをつまみ上げ、その渦巻きを指でなぞってみたいという気持に駆られます』。そんな思いで目の前の『蝸牛』を愛でる主人公が登場する短編など、何かしらの生き物が必ず登場するこの作品には、そんな生き物たちを背景に物語が描かれていました。生き物たちをどこまでもリアルに描く小川洋子さんの描写力に驚くこの作品。なんだか不思議な設定が当たり前の前提で語られる違和感が次第に心地よくなってもくるこの作品。不思議な雰囲気感漂う物語の中に、人を含めた生き物の存在を強く感じさせる、そんな作品でした。2026/03/19

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

176
限られた世界でひそやかに生きる人たちの静かな生活を、ひと匙丁寧に掬いとったような8つの物語。寂しげで淡々としていて、控えめ。優しさで繋がったり、不穏な世界が唐突に終わっていたり。 いつもどこかにいる彼らは、誰の為でも、それこそ自分の為ですらなく、ただただそこにいる。そのひたむきな存在にぞっとさせられたり心をあたためられたりしながら生きていく。 静謐で穏やかで、あたたかく冷たい森で亡くなった人を思う「ビーバーの小枝」、美術館でのひそやかな交流「目隠しされた小鷺」、旅代行業の女性の「竜の子幼稚園」が特に好き。2018/10/26

KAZOO

160
小川洋子さんの短編集です。小川さんのは結構短篇が好きで読んでいますが、この8つの話は不思議なイメージを与えてくれる気がしました。最初の話などは、ディープインパクトが出てきたりしてひょっとしたら小川さんは競馬が結構好きなのか、と思ったりしました。すべて読み終わるとどこかもう一つの世界が存在するかのような印象を与えてくれます。物語の世界です。2016/10/01

ちょろこ

135
【うさぎまつり】の一冊。うさぎの表紙ということで。人と動物を描いた八篇。この作品もぴったりすんなり入り込めて好き。現実と架空の境界線をずっとゆらゆらどっちつかずのまま揺蕩う感じ。この感覚がたまらなく心地よい。どこか遠いようでどこか近い場所。そこで密やかに、でも圧倒的な存在感を放ちたった一つを慈しむ人たち。彼らが時折自分を動物に投影させているようで、その情景がたまらなく心をせつなくキュッと柔く掴んでくる。どれもいつまでも波紋が拡がり続けるかのような余韻。沼のほとりに残されたような寂寥感さえも含めて好き。2023/03/07

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