サイエンス・アイ新書<br> 日本刀の科学 武器としての合理性と機能美に科学で迫る

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サイエンス・アイ新書
日本刀の科学 武器としての合理性と機能美に科学で迫る

  • 著者名:臺丸谷政志【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 特価 ¥550(本体¥500)
  • SBクリエイティブ(2016/06発売)
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  • ISBN:9784797381573

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内容説明

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【材料力学の専門家が「日本刀が持つ本当の強さの秘密」を1冊にまとめました!
想像をはるかに超える「日本刀の奥深さ」が満載です!】

本書は日本刀に興味があるものの、
「必ずしもその内容はよく理解していない」
「日本刀とは何かを知りたい」という、初心者向けの入門書としてまとめたものです。

日本刀を美術工芸品の面からだけではなく、物づくり、工学の視点から作刀技術などを見ていきます。

また、多くの日本刀専門書と趣をやや異にして、
本来の武器として見たときの機能合理性を、力学および科学技術的な観点から解説していきます。

【この本の内容(一部)】
●日本刀とは?
●たたら製鉄とは?
●玉鋼、銑、卸し鉄
●和鋼は鉄と炭素の合金
●玉鋼の組織と相変態
●水減し・小割りにおける焼き入れ
●日本刀の伝統的作刀工程
●日本刀の出来を左右する「積み沸かし」
●折り返し鍛錬はメカニカル・アロイング
●鍛え肌
●「折れず、曲がらず」の造り込み
●土置き・焼き入れ
●焼き入れの目的と焼き入れ温度
●焼き入れによる玉鋼の相変態
●力学的バランスから生まれた「反り」
●刀刃にまで焼刃土を塗る理由
●反りが生じるまでの変形過程と焼割れ
●日本刀の「曲げ強度」と「変形」
●「引き切り」は特に良く切れる
●本当に「鎬」で受け止められるのか?
●刀刃と鎬に生じる「最大引張応力」の比較
●残留応力が日本刀をさらに強くする
●「丈夫な刀」「強靱な刀」とは?
●刀身彫刻と樋(ひ)で強度が損なわれることはないのか?
●「峰打ち」は本当にあったのか?
●衝撃力は刀身の中を秒速5,000mで応力波動として伝わる
●梁の曲げ振動
●直刀モデルによる目釘穴の位置の考察
●打刀モデルの衝撃応答
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

シタン

22
摘読。「武器としての合理性と機能美に科学に迫る」というサブタイトルがかっこよすぎる!この本によって日本刀に色気を感じるようになった。今回、力学的な内容についてはほぼ読み飛ばしてしまったので、いずれじっくり読みたい。ざっと読んだ感じでいえば日本刀の反りの秘密が興味深かった。 日本刀の場合、ミネルバの梟は黄昏に旅たつ。日本刀を作っていた人々は科学的に考えていたわけではなく経験と勘でここまでのものを作り上げてきたわけで、科学なんぞは後からのこのこやってきて偉そうに説明するだけである。日本刀のすごさがよくわかる。2019/03/14

C-biscuit

15
図書館で借りる。この本はタイトルの通り、日本刀の強靭さや伝統などが科学的根拠より成立していることを説明している本である。前半は刀の種類や歴史、そして細かい部位の名称が説明されており、わかりやすい。続いて刀の製法を順を追って説明する流れになっている。日本刀の美しく機能的な反りが作られる仕組みがよくわかった。中盤以降は、力学モデルを通じて刀の強さや目釘等ににかかる衝撃などを解説しているが、難しく思ったような結論にも達していない。伝統でここまで作れる刀であり、振り方の違いもまた力学モデルと相違があるのかと思う。2016/07/13

白義

14
日本刀というのが実際武器としてどれだけ強いのか、というのに興味があって読んでみたのだが、実際は極めて硬派な材料工学に基づく、「真剣」そのものの解説書だった。数式はバンバン出てきて専門的だし、歴史なども多少は分かるがとっつきやすい本ではない。とはいえ日本刀について基礎から考える上でとても有益な本であり、しっかり読みこなすべき一冊だ。特にその硬質な解説が「目釘は絶対に抜けることはない」という話の検証で、最も衝撃の小さい場所に目釘があり、その技術が鎌倉時代には確立されていたことを科学で解き明かしているのが驚異的2018/10/04

鉄骨構造

14
「武器としての合理性と機能美」についてかなり科学的に書かれている。(数式がバンバン出てくるし、炭素鋼の状態図も出てくる!)。得意分野だったからとても興味深く読めた。▼驚いたのは、日本刀の「反り」についてだ。「反り」というのは、戦闘を有利にするための形状的目的だと思っていたのだが、どうもそれだけではないらしい。強度向上のためでもあったようだ。(もちろん、日本刀の美しさを際立たせている重要なポイントでもある)。▼以下、自己満足のための専門的内容。そもそも日本刀の「反り」は、刃側と棟側とで焼入れ時の冷却速度を2018/11/10

文章で飯を食う

14
歴史や製造法などは、非常に面白く読めた。しかし、力学あたりになってくると、全然、意味がわかりません。数式を離れて実験とシュミレーションになってくると、また、少しわかったつもり。2017/05/10

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