夫が怖くてたまらない

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夫が怖くてたまらない

  • ISBN:9784799319161

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内容説明

繰り返される暴力・モラハラ… 女性の4人に1人がDV被害者!? 被害者も加害者も、あなたの近くにいる!
加害者の心理や脱DVプログラム、子どもへの影響、アメリカの予防教育まで、これ一冊でわかる

「一日中、家に居るくせに、こんな手抜きをするとは、何をしてるんや!」 
夫が機嫌を損ねた原因は、夕食のカレーライスだった。妻の身体は軽々と持ち上げられ、まるでカエルでもぶつけるように、板の間に叩き付けられた。無抵抗に転がる妻を殴り、腕が疲れてくると足で蹴り、包丁の背で頭をゴンゴン叩いた。
暴力を収めるための妻の努力は裏目に出て、夫の怒りはエスカレートしていく。逆らわずに、ひたすらあやまるしか手だてはなかった。
「結婚してから、心から幸せだと思った瞬間なんてなかった。ポトンと真っ暗な井戸に落とされたみたいで……。出口がまるで見えなくて、いつもビクビクして。毎日、家に帰るのが怖かった」

―巧みなマインドコントロールにはまり、妻は夫から逃げられない。「わたしが悪いのだ。夫はかわいそうな人だから、わたしがそばにいてあげなきゃいけない」。学歴や収入、年齢も関係なく、あらゆる家庭に潜むDV。やさしかった夫はなぜ豹変し、悲劇が繰り返されるのか。子どものために耐えるのは正しいのか。

これは小説でも映画でもなく、この日本で起こった現実の話なのだ。
そして、あなたのまわりでも、きっと似たような悲劇が繰り返されているに違いない。そばにいるあなたも気づかないうちに。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

4fdo4

12
DVの言葉の意味は知っていたがここまでの話を読んだのは初めて。ここまでの事が現実に起こり、そして社会の無理解が被害者だけではなくその子供にも大きな傷を残している事実。やむを得ない暴力があると信じている人たち。その認知のズレを正すことは容易ではないだろう。「男性とは潜在的に支配欲を持っている」は納得。誰しもが加害者/被害者になる可能性を痛感。良書。2022/01/30

5
底本が2011年、本書が2016年初版とあり、時代的には少し前のようにも思えるが、真に迫ったDV被害者のケーススタディは圧巻。本書刊行時出始めたモラハラという言葉も広く認知された感はあるが、一般化と共に言葉の迫力も陳腐化されたように思う。DV被害女性を主役とした小説なども読んだりしたが、フィクションが色褪せるほどにリアルは恐ろしい。一カ所だけP274「臓器移植のメッカ」という部分。ムスリムの聖地を他のものに転用するこうした使い方は、彼等にとっては非常に不本意なもの。ここは別の言葉に言い換えた方が良いかと。2024/06/19

ふじか

2
アメリカのDVシェルターに英語のできない日本人女性が逃げ込んできた話を読んで思ったのだけれど、言葉の分からない国でも逃げる場所が分かるくらいに周知され、また保護してくれるようなシェルターがあれば悲惨な事件はきっと減るのだろうなと思った。2019/02/12

あー

1
こわいよー。理不尽な目にあってる人ぜひがんばって脱して欲しい。全部人のせいにするのあるある。それを言っちゃうと自分の非は完全にないものにするみたいでずっと言えなかったけど。2017/01/29

とらちえ

0
夫からのDVを受けていた女性の話が複数。 DVはほんの少しでも許してはいけない。2017/01/30

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