内容説明
月島の超高層マンションで財団法人〈日本の伝統と自然を守る会〉の理事長が殺害される事件が発生した。捜査に乗り出した十津川警部は、犯人と思われる人物が「十津川です」と言って、被害者のもとを訪ねて来たことを知る。自らの名前を騙られたことに驚き戸惑いながらも、もしかしたら「十津川」とは奈良県の十津川村ではないかと思い現地に向かった。十津川村を訪れた十津川警部の前に新たな殺人事件が……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shoji
34
私の自宅は奈良県の吉野郡という所にあります。 同じ吉野郡の十津川村が題材ということで手に取ってみました。 十津川村はたいへんな秘境です。どのように物語に織り込まれているのか興味を持ちました。 幕末に活躍した天誅組、村内に湧出する温泉などが物語に織り込まれていました。 それはそれで、興味を持って読めました。 肝心の殺人事件の犯人推理の展開はといえば、うん、まあ、まあまあかな。2016/05/30
サルビア
8
本多捜査一課長からこの事件は君にやってもらいたいと言われた十津川でした。それは何故かというある財団法人の理事長が十津川と名乗る男がきた後に殺されたからでした。結局十津川とうのは名前ではなく、十津川村からきた、と言ったらしいことが分かります。十津川村とその理事長は「日本の自然と伝統を守る会」を通して関係がありました。そこで警部は十津川村へと向かいます。十津川村の人々は純朴で騙されやすい人々でした。読んでいてもこれは詐欺なのに何故騙されているのかと不思議でした。読んでいて犯人も何となく分かって興味が半減。2024/07/25
fumikaze
6
「十津川村天誅殺人事件」(双葉文庫)。この著者の本は読みやすいのでつい次々と購入してしまう。十津川村という村があるのは知らなかったが、綺麗な所なんだろうな。行ってみたくなった。貧しく真面目で裏表のない村人達が自然保護団体を名乗る人々にいいように騙されるのを見るのは辛い。でも騙される方は、それに気付かなければ幸せなのか(?)2016/08/25
fumikaze
3
「十津川です」という謎の言葉から始まるミステリー(?)。2024/09/03
花音
1
推理小説というよりは歴史推理小説のような感じだった。急展開が少ないというか。2019/01/31