内容説明
残忍な事件で世界を騒がす「イスラム国(IS)」。しかし、その壊滅への道はすでに始まっている! 次なる新天地、多発するヨーロッパのテロ事件、シリア・中東の未来、日本への影響など、元在シリア大使である著者が最新情勢を解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
17
1年近く前の出版で、その後情勢変化はあるが、イスラーム国の退潮傾向は進んでいるように見える。それよりこの本の面白さは、内戦前に著者が特命大使を勤めていたシリア情勢に詳しいこと。シリアの内戦を抑えて米ロがイスラーム国打倒で協調するという路線は妥当なものだろう。ややアサド政権に好意的な面を感じるが、欧米の反アサドバイアスを考えればちょうどいいかな。逆にトルコとサウジにはかなり厳しい。毒ガス疑惑の時空爆を控えたオバマについて触れているが、その手の政治的配慮のできないトランプの特質をクローズアップした感あり。2017/05/17
coolflat
11
イスラム国とサウジアラビアの関係性について。ワッハーブ派を国教とするサウジアラビアがIS戦闘員の大きな供給源になっている。実際、「イスラム国」では外国から参集して来た戦闘員志望者たちにまずは「教育」を施しているが、その際にワッハーブ派創始者について学ぶこと(ワッハーブ派のテキストを採用)が1つの重点項目になっている。ちなみにイスラム国の講義内容は、イブン・タイミーヤとイブン・アブドゥル・ワッハーブの思想に基づいている。タイミーヤは厳格なイスラム主義思想「サラフィー・ジハード主義」の創始者といわれる人物だ。2016/11/20
スプリント
7
徐々にイスラム国の勢いがなくなってきましたが、それは軍隊としての勢力であって、テロ活動はより一層の注意が必要だと実感しました。中東に平和が訪れるときはくるのでしょうか?2016/08/13
かわぴー
3
イスラム国3冊目。これは難しくてよくわからなかった。イスラム国に参加する若者は希望が持てず、移民等で差別を受け世の中に疎外感を持った結果参加してしまう。2016/07/18
miu_miu
1
エジプト、イラク、カメルーン、シリアに駐在した外交官の著書。中東・アフリカの歴史、欧州とのかかわりなど、幅広い知識と経験をふまえた解説になってます。特にシリアについては、アサド政権は崩壊寸前だったという巷の話を、自らのシリア駐在時代の知見から全否定しているなど、なかなか興味深い。結局は人種、移民の格差問題が根本にあるので、特に移民二世三世といった、帰る祖国がなく、一方で欧州でも疎外感を味わい、希望の見出せない暮らしをしている人たちをなんとかしないと、「イスラム国」対策、テロ対策にはならないという意見に賛成2016/07/31
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