内容説明
本書は、「ロボットとは何か」、「人間存在とは何か」という普遍的なテーマに、著者が様々な切り口から論考を加え、第一線で活躍する技術者・工学者たちへのメッセージと「考えるヒント」にあふれた技術論集です。『ロボコンマガジン』誌連載(「ロボット考学と人間」の全40回分)を1冊にまとめ、今日的観点から記述の細部を見直し、再構築して単行本化しました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
izw
6
「ロボット工学と仏教」https://bookmeter.com/books/12937110 を読み、森先生の考え方、生き方に感銘を受け、著作を読んでみようと思い立ち、「仏教新論」を購入したが、その前に「ロボット」がタイトルについている本を読んでみようと図書館で借りた。1998年に創刊された「ロボコンマガジン」の創刊号から連載しているエッセイをまとめたもので、重複した記述も多いが、森先生のロボット・科学技術に対する考え方、ロボコンにかける思いがよくわかり、感動する。2019/01/31
えぬざき
1
元がコラム集だけあって読みやすく、ロボットへの考察が仏教を交えて語られるのが珍しい。一番面白く感じたのがロボットの自己・所有と「第三の間」の話。人間は前者の概念、つまり自他の境界及び広義の「手に入れる」という行為を普通に理解しているが、ロボッドに自己を線引きさせ、対象を認識して手に入れさせるのはかなり難しい。また、我々に備わる時間・空間の感覚に対しても、ロボットには広がりや「待ち遠しい」という感覚が生じるとは思えず、それに変わる第三の間があるのでは、ともいう。他にもロボコンの話等も楽しくて、いい本だった。2023/09/10
yorip
1
ロボットに人間が育てられると言っているが、ペットロボットに対して否定的なのがちょっと残念。掃除ロボットも掃除は心の掃除なので自動化しちゃいけないらしい。2023/07/29
ハータ
0
ロボットと色々な分野を関連づけて 述べられていてバラエティーに富んだ内容でした. 少し心理的で啓発本のような雰囲気もありました. 連載のまとめ本なため、 似た内容の箇所がいくつかあったのが少し残念でした...2017/04/27
Mimuchi
0
ロボットの哲学を通して、楽しく読めました。発想の仕方がものすごく刺激になりました。2015/12/08