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内容説明
治る患者と治らない患者、なぜ差が出るか? 効きめの高い新薬が認可され、検査機器も発達し、精神科の治療は著しく様変わりしている。各疾病のケーススタディから医者と付きあうコツまで、やさしく解説する。(講談社現代新書)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺
6
2002年著。これも精神医学の入門的な本。これまで正統精神医学と力動精神医学の本しか読んでこなかったので、その中間の本を。著者は二大潮流がいずれ統合されるのが望ましいとして、実際に両者の治療法を使っている。内容は他と被る所が多いものの、新規の内容としては精神科の三種類について。全体の95%を占める「精神科病院」、僅かしかないのに希望者多数の「総合病院精神科」、外来のみの「精神科クリニック」と、それぞれの実態について。→続く2022/09/22
袖崎いたる
5
2015年に買ってからずっと読んでなかった〜。でも積んだぶんだけ(?)スルスルと読めた。やっぱり本を寝かせるって大事ね(ぉぃ)。理科系の精神科医と文科系の精神科医とで分けてるのはおもしろい上によくわかる。さらに広く浅くの一般向けとはいえ著者の独断をぶっ込んできたりしているので、読んでいて信頼できる。そこそこ居心地のいい精神科の待合室みたいな風情の読み心地。2021/01/26
袖崎いたる
2
うつ病を、脳内にある現在のなかでもっとも本質的なものは何かを判断する遺伝子が、うまく働かなくなるのが問題なんじゃないか?って仮説を出してる。2022/08/09
牧神の午後
2
薬学的なアプローチと背殷賑分析の潮流を組む心理的アプローチによる治療の分類やDSM-IVを基にした精神病理の分類に、自律神経失調症など独自のアレンジを加え、自身の問題意識も披瀝する、非常に読みごたえのある本。2019/02/28
Shun
1
精神疾患でも薬品によって脳内物質の分泌を抑制することで症状を改善できるもの、カウセリング、近隣者の支えによって安心感を得、改善できるもの、遺伝に起因するもの等非常に複雑である事が解った。疾患者は対人関係の悪化によって負の連鎖に巻き込まれてしまう事もある。精神疾患についてはまだ解明されていない事も多く、不可視的だからこそ難しい。精神科の医療点数については国によって低く抑えられ過ぎているということなので、強制入院の権限の観点からの精神病院等の公立化も含め議論が必要だと思った。2016/07/26