講談社現代新書<br> ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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講談社現代新書
ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

  • 著者名:高橋昌一郎【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 特価 ¥654(本体¥595)
  • 講談社(2016/07発売)
  • 初夏を満喫!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン (~5/18)
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  • ISBN:9784061494664

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内容説明

不完性定理を証明した天才の全体像とは。人間の理性に限界があることを示したゲーデルは、後年、神の存在を論理的に証明してみせた。孤高の人が到達した哲学的境地とはどのようなものか、初めて明かす。(講談社現代新書)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

33
恥ずかしながらいきなり私事・私語りを書くと、ぼくは文系で数学が大の苦手で、「不完全性定理」についてもなんら理解できていない(せいぜい「クレタ人のパラドックス」などのメタファーをとおしてかじっただけだ)。そんなぼくであってもこの本を通してすこしゲーデルの「哲学」に親しみ、彼の数奇な人生に触れて親しみすら感じられたかなと思う。愚直に推論・論理を重ねて究極まで突き詰められるまぎれもない大天才であり、その反面その論理癖がみずからをも苦しめて「神の存在証明」を問い詰めるところにまで行き着いてしまった男。実に人間臭い2025/05/10

かんやん

31
「より高度な存在は、言葉ではなく、アナロジーで結びつく」(ゲーデル)。だからなのか、論理パズルやパラドックス(嫌いじゃない)のたとえを使って、不完全性定理を説明する。こんなんで、ええんかいな。それよりは学問的な背景をもっと詳しく解説して欲しかった。神の存在論的証明というのも、かなり怪しげ。それらよりも、不完全性定理の哲学的帰結を論じるギブズ講演が面白い。計算可能性をアルゴリズムで定義したチューリングを引用しながら、人間は有限機械を上回ると結論づけるのである。このあたり意識はアルゴリズムで解けるのかという→2019/11/13

ワッピー

28
読み友さんの感想から。論理学に関わる内容は速やかに歯が立たなくなったので、ゲーデルの人となりやプリンストン高等研究所の錚々たる面々の名前を含む人間関係と学説史を楽しみました。冒頭から面倒な公式をわかりやすくアナロジーに置換して不完全性定理を説明していて、理解できていないのに言うのもなんですが、本書は相当わかりやすく解説していると思われます。ゲーデルが大統領選でアイゼンアワーに投票したと知ったアインシュタインは心配して大丈夫なのかと助手に聞くと、「いつも以上におかしくなるなんて、想像もできませんが」⇒2020/09/24

mitei

21
ゲーデルという人物はよく分かった。しかし不完全性定理があまり理解しづらかった。アインシュタインが晩年ゲーデルと親交があったのは驚いた。2011/01/29

chanvesa

17
イメージはつかめたような、よくわからないような。奥さまがゲーデルのような学者と合わなそうな方ということが書かれていたが、きっとゲーデルは精神のバランスを取ろうとしていたのだろうし、奥さまはゲーデルの純粋さに惹かれたのかなと。合衆国憲法の勉強をしていくと、合法的に独裁国家に移行する可能性を発見したという154頁の記述、ヴァイマール国家の転落を目の当たりにした経験からもあるかもしれないが、たぶんそうではなく、ゲーデル自身の分析によって見いだした結論であろう。その論理プロセスは興味深い。2015/05/03

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