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内容説明
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人間にとって科学とは何なのかを考える……自然科学は、けっして人間や人間社会から切り離された、中立の道具などではないのです。良かれ悪しかれ、その時代その社会の基本的なものの考え方、底流となっている前提と結ばれているものなのです。……現代の科学は、その長所も欠点も、わたくしども自身のもっている価値観やものの考え方の関数として存在していることを自覚することから、わたくしどもは出発すべきではないでしょうか。(ブルーバックス・1979年1月刊)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
24
科学とは、曇りなく客観的に積み重ねられた事実をもとにどんどん進歩していってだんだんより確かになっていくという一般的な科学観を歴史、哲学両面から徹底批判。ニュートンもガリレオもその宗教的情熱と先入観が彼らの探究を進めたのであり、現代の科学もキリスト教の子としての枠組みは残存していること、そして事実や真理というものもそれに先立つ理論的枠組みにより再構成されるものであるという科学哲学を日本で一気に普及させた歴史的な一冊。科学も人間の社会性に影響される相対的な、だからこそ極めて人間的な営みなのだというラストが熱い2017/01/12
月をみるもの
7
つまり神様=初期条件、、、と変換すれば、科学とキリスト教は同型である、、と。 2018/06/15
匙(飯匙倩)
4
裸のありのままの事実が人間存在に拘らず第三者的に存在しているのではなく、寧ろ理論こそが事実の構築を可能にしているという話から筆者は科学の進歩主義・蓄積性・包括性を否定し、科学に対する我々の在り方を問い直す。だから結局「事実」では理論は倒せないというのが筆者の主張であって、この煽情的なサブタイトルに魅かれて読み始めてもまぁその期待は裏切られると思う。ただ、更改されたパラダイムのもとでは事実は一致しないというのがこの本の肝なのだろうが、それは結局物自体に言及できない、という程度の話なのでは、とも思えるけれど。2018/07/30
ふもっふ
4
科学という営みについてここまで平易でありながらも核心を突く記述が為された本が未だかつてあったであろうか。30年前に初版が出ているが、この本における新しい科学観が世人の常識として寸毫も共有されていない。俗に謂う科学的認識は人々の精神の深奥を蝕みつつあるというのに…。この病魔から逃れるほとんど唯一の方途こそ、この本を繙読することであろう。2010/12/13
かみかみ
4
評価:★★★★ データは与えられたものだが、データから理論を導き、理論から事実(fact)を作り出す行為は人為的。factとfictionは語源("造り出す"の意)が同じなのね。科学は哲学と根源が同じで、思ったよりも人間的な営みだということがわかった。2010/10/17
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