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内容説明
コンピューターの進化が仕事を楽にしてくれて、人間はより創造的な仕事に集中できるはずだった。しかし、コンピュータは今や私たちを仕事から追いやる存在になってきている。タクシードライバー、弁護士、営業部員、コールセンター業務、飲食店の接客業などは、今後消えていく可能性の高い職業だという。また、企業の中間管理職などの中途半端な知的労働者も、これから一番職を失う可能性が高い時代になる。では、どうすればそうした状況でも生き残る人材になれるのか? コンピュータと戦うのではなく道具として使いこなすことができるのか? 大胆な予測を提示する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スパシーバ@日日是決戦
96
{2015年} 特定の職業そのものがなくならないにしても、国内では必要がないというケースや国内にあっても労働者がAIなどに置き換えらる可能性もある。第4章「中途半端な知的労働者は容赦なく排除される」、第5章「時代に合わせて変化しながら生き残る職業」では職種別に今後を予測。あればいいという程度の仕事なら、不景気などで職種自体がなくなる、或いはリストラ宣告されるという厳しい現実。何らかの成果を出せない「いるだけの人」はもういらない!(決して他人事とは思えん..)。 2016/01/23
きいち
37
なくなる仕事は、ビジネスを運営する側が「AIに任せたい」と思う可能性が高い仕事、つまり、人に任せているとコストかリスクが高くなる仕事。対処するには、人にしかできない仕事を担うか、経営する側、さらには、資本を持つ側に回るしかない…といっても、完全なリプレイスには時間はかかるので、悲観しすぎる必要はない。漫然ととってかわられるのを待たなければいい。仕事がなくなるのは今に始まったことじゃないのだから。◇それにしても、中途半端な専門職が真っ先になくなる、というのは厳しい指摘。確かに高コスト、開発計画通りやすそう。2016/08/28
maito/まいと
24
書評家の間で話題となり、結構メディアで取り上げられた問題作。といってもタイトルほどの最終通告感はなく、むしろ現実的な見込みを(大枠で)紹介してくれているので、恐れることなく読んだ方がいい1冊。特にAIを意識して、ざっくり言っている“仕事”内容を細分化し、任せて大丈夫な“作業”との線引きを明確にしたり、AIに任せてしまう風潮でかえって需要が増えそうなポジションなど、先々の変化を少しだけ先取りした分析は、自分の“仕事”と照らし合わせると参考になることが多い。ラストの「未知の職業とは」は特に一読をオススメ。2019/05/25
ふろんた
24
定型的な作業は機械に置き換わり、他著でもよく目にするが、3Dプリンタの技術はいろいろな産業に影響を及ぼす。自動運転技術は見た目にもインパクトは大きいだろう。本書ではまだまだ人による作業が残るという理美容師も、周辺技術や文化に変革があれば、人の手が必要なくなるかもしれない。髪を切るのとは別の概念で整髪するとか、そもそも流行が変わってしまうとか。2016/10/25
那由田 忠
23
IT関連会社の経営者としての立場から、「AI」で置き換えられる仕事について様々な視点から分析を加えている。要は、AIと競争する立場になるか、AIを使う立場になる仕事かどうかの違いだ。AIで難しいのは、社会的知性と創造的知性。現実社会に関する洞察力や、人間との交渉や説得、さらには面倒をみるのは苦手だ。オリジナルなものや芸術性の高いものも難しい(様々なヒントとなるものの創出は可能だろう)。主要な話はAI関連だけれど、現在の産業界の最新動向を知られる点がよい。3Dデータを使うことやクラウドソーシングなど。2016/10/10