講談社現代新書<br> 傭兵の二千年史

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講談社現代新書
傭兵の二千年史

  • 著者名:菊池良生【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 講談社(2016/07発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061495876

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内容説明

ヨーロッパ興亡史の鍵は、傭兵にあった! 古代ギリシャからはじまり、ローマ帝国を経て中世の騎士の時代から王国割拠、近代国家成立まで、時代の大きな転換点では、常に傭兵が大きな役割を果たしてきた。(講談社現代新書)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

徒花

329
おもしろかった。傭兵というとスネークを思い出してなんかかっこいい人たちをイメージしてしまうが、そもそも国家による常設軍がない時代には金で雇われて戦闘行為を行う傭兵たちが支配者層の主戦力であり、忠義やナショナリズムとは全く無縁で、ヨーロッパならではの、さまざまな国同士の利権や地域をまたがる傭兵たちの活躍が見られる。その意味で、ナポレオン戦争直前に誕生したナショナリズムと国家常設軍誕生までを簡単に述べている。ただ、文章の、句読点の打ち方がどうにもヘタクソに思えるのが気になる2017/09/06

ずっきん

40
ヨーロッパ中世史白痴の私にとっては、入門書とはいえ中々手強いものがあった。傭兵軍事史という切り口で大まかにではあるが歴史の流れを漸く把握できた、というか目から鱗で衝撃。愛国心による戦いがフランス革命まで無く、それまでの戦いが殆ど金銭で動く傭兵によるものだったとは知らなかった。キーとなるスイス傭兵とドイツ傭兵ランツクネヒトの非道と悲哀。オランダ独立戦争からは、ん?とつい島原の乱に飛んで調べ、そこでキリシタン大名達の奴隷貿易(火薬一樽=日本人少女40人)を知る。斜めや裏から歴史を紐解くと見解が変わるなあ。2018/06/13

kawa

31
傭兵は売春婦と並ぶ世界最古の職業と言われるそうな。ウクライナでは今でもロシアが傭兵を戦場に投入している。兵制のスタンダードは徴兵による市民兵かと思っていたのだが、実は中世においては、スイスやドイツなどの次男や三男が生活のために、金で釣られて編成された傭兵制が主流ということで、時には敵対する両陣営に分かれて兄弟で殺し合いが行われる悲劇があったと言う。傭兵制度の考察を通じて中世ヨーッパ史を大掴みに把握出来る。これだけでは、まだ曖昧な理解にとどまるのだが、さらに理解を深めたいと言う意欲が引き出される。2024/09/06

スー

24
19傭兵に焦点を当て見たヨーロッパ史。有事に備え兵士を養うのは莫大なお金を消費するので必要な時だけ雇う傭兵は戦争を行う者にとって都合がよかった。しかし一転、戦争が終れば収入を失いたちまち傭兵達は盗賊となり町や村を襲う。町を破壊され生きる術を失った者達が収入を得る為に傭兵になる。そして産業が無い地域は人を傭兵として輸出する。これが有名なスイスやアイルランドの傭兵達なんですね。国軍は金がかかるので傭兵が流行る、そして統制が取れ集団戦に長けた国軍が傭兵を廃れさせ、また今度は民間軍事会社が流行り出す歴史は繰り返す2020/01/31

12
傭兵の代名詞的存在であるスイス傭兵とランツクネヒトに多くのページが割かれている。創作ではかっこよく描かれがちな傭兵の実態がよくわかった。2019/02/16

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