文春文庫<br> 昭和芸人 七人の最期

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文春文庫
昭和芸人 七人の最期

  • 著者名:笹山敬輔
  • 価格 ¥682(本体¥620)
  • 文藝春秋(2016/06発売)
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  • ISBN:9784167906252

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内容説明

絶頂に登りつめた後は、下っていくしかない・・・。笑わせることができなくなった芸人には逃げ道がないのである。

エノケン、ロッパ、エンタツ、石田一松、シミキン、金語楼、トニー谷。頂点をきわめた七人のお笑い芸人たちは、どのような晩年を生きたのか。「最後の喜劇人」伊東四朗の特別インタビューを収録。

「喜劇人は同情されたらおしまい」(エノケン)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

82
昭和の七人の芸人について書かれている。私が実際にテレビで見たことのある芸人さんもいれば古川ロッパや清水金一という人は名前を聞いたことがある程度知らない。エノケンこと榎本健一は、子供の頃に渡辺の粉ジュースのコマーシャル、柳家金語楼はジェスチャー、トニー谷は独特の風貌でバラエティーの司会をうっすら覚えているぐらい。病気で足を失ったエノケンが語った「芸人が同情されたらおしまい」という言葉が印象に残った。巻末は伊東四朗のインタビュー。てんぷくトリオのメンバーのことを語っていたのが懐かしかった。図書館本2017/05/25

ヨーイチ

43
筆者は70年代生まれの大学の先生で日本演劇史が専門との事。これに対し取り上げられている七人はトニー谷を除くと戦前に活躍した人達ばかり。これくらいの昔で「歴史」として扱えるのかも知れない。小林信彦辺りは子供の頃に見ていて、資料とともに本人や上の世代に話を聞くことが出来たのだが、小生は(主に)小林信彦の著作からイメージを膨らませてきた。名声、盛名に比べて晩年の寂しさ、無念さの記述が多くなるが「芸人だからありうる事」としか言い様がない。しかし親戚、係累の事を考えると書けなかったのは事実だろう。続く2017/01/26

ホークス

40
お笑いの芸はシビアに日々評価されるため、晩年が悲惨な芸人も多い。右足を失い時代遅れになっても自信家だったエノケン。タモリ的クールさの古川ロッパは、困窮の中で世間を恨みながら逝った。漫才を花形芸能にしたエンタツとアチャコの対照的な性格と人生。元々米国の真似だった軽演劇は、戦後米国映画に駆逐された。昭和のお笑いを新しい視点で厳しく考察しながら、著者は芸人たちをしっかりと抱きしめる。巻末の伊東四朗との対談、懇切なブックガイドも素晴らしい。帯に「衝撃的な芸人本」とある通り、熱気と哀愁に満ちた、価値ある一冊2017/05/05

oldman獺祭魚翁

35
先日訪問したかもめブックスにて購入 この手の本は好物なのでさっさと読了。七人の中でリアルに観ているのは金語楼とトニー谷の二人(勿論テレビで)だが、エノケンは結構好きでネットで観たり、歌を聞いたり(CD持ってます)している。前半の5人はその全盛期を舞台で過ごした面々であり、残る金語楼や谷も世に出るきっかけは舞台。渥美清が鬼籍に入り、萩本欽一が引退した今残る喜劇人と言うのは伊東四朗のみという事が残念ではある。著者は40代と若い為、書かれている事は全て伝聞か資料によるが、漏れなくキチンと描かれていると思う。2017/05/16

ばんだねいっぺい

32
昭和を代表する七人の芸人について、コンパクトにまとまっていて、とても読みやすいし、分かりやすいよい本。あとがきで横山やすしのエピソードを引いて、自分は冷徹に批評するより、意固地なファンでありたいと締めたところに筆者の生な心が見えて妙に胸に染みた。2016/10/04

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