ヒストリカル・スタディーズ<br> オン・ザ・マップ 地図と人類の物語

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ヒストリカル・スタディーズ
オン・ザ・マップ 地図と人類の物語

  • ISBN:9784778314248

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内容説明

地図は人間の歴史を饒舌に語る。

――世界地図の概念が「発明」されてから2000年、地図制作は人間の進歩とともに発展してきた。コロンブスを遡ること500年前の新大陸発見を証明する古地図、英国の至宝となった絵地図をめぐる大論争、多くの人命を救ったコレラの感染地図……。先史時代の洞窟壁画からGoogleマップにいたるまで、果てなき好奇心で未踏の地に挑み、地図を作りつづけてきた人間の壮大な闘いと冒険の物語。

*貴重な図版を100点以上収録。「地図の世界史」決定版!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

92
ソベルが序に寄せてー”オン・ザ・マップ=地図に載る”ことは「有名になる」ことを意味し、”オン・ザ・マップ=地図について”語ることは、地図がたどってきた歴史や文化的背景に思いを馳せることと記す。古来、人類がいかに世界を見ていたのか?また地図は優れた美術品でもあり、未知の空白を埋めている怪しげな動物や帆船の絵は冒険への夢をかきたてる。そして現代の旅行書添付地図。二次大戦、ノルマンディ上陸作戦に加わる部隊に『1939年版ミシュラン・フランス』が配られ、連合軍はこのガイドブックを頼りにシェルブールへ進軍したと…。2021/02/27

KAZOO

36
むかし地図の歴史にはまってかなり堀淳一先生の本を読んだ覚えがあります。この本は歴史的な話もしてくれますが、、それ以上に興味を持たせようとする工夫が結構あるように感じました。映画での話や巨大地球儀あるいはカーナビなど最新の話も取り入れています。地理もこのような工夫がされると楽しくなります。2015/01/30

yyrn

25
西洋の古地図の余白は、海であれ大地であれ、恐ろしい生き物の絵などで埋め尽くされているが、あれは未知の世界への恐れや戒めだと思っていたが、「何もない=無価値」と思われたくない地図製作者らの発想があったと言われると拍子抜けするが、日本の余白の多い絵画や地図は、そこにないものを想像で補うことを促すという発想だったのかな?▼紀元前から現代までの様々な地図を取り上げながら、製作者らの意図やその時代背景(アレクサンドリア図書館の最古の地図、富を求めた大航海時代の海図、エルサレムまでの巡礼路程図、コロナ感染図、宝島の⇒2021/02/09

late

22
昔の地図は非論理的な要素が大きかった。なぜなら地図はもともと王家や宗教団体のために作られるもの(原始的なものを除く)であり、実用性よりも美術的価値が求められたからだ。加えて未踏の地や未発見の生物がたくさんいたというのも大きい。人間、空白は何としても埋めたいものだ。そのため地図製作者たちは、作家のように地図を使って物語を紡いだ。そう言われてみれば当たり前なんだけど、子供の頃にあまり地図と遊んでこなかったので、昔の地図がどうなっているかなんて考えたことがなかった。非常に勉強になりました。2019/04/04

galoisbaobab

20
地図を地形を表すものと思うと地図の本質を見ていないよね。地図は明らかにメッセージを含む関係のグラフだ。そこには間違いと嘘と思い込みと強い想いが含まれている。世界を写し取る行為は所詮限界があるけどゆえに限定されたことを表現する工夫と技術が必要だ。ボクは昔から地図が好きだしこれからも好きなんだと思う。しかし、アメリカ合衆国の名前がアメリゴ・ヴェスプッチ由来だとは知っていたけどこんな勘違いがあったとは!世界の歴史トリビア満載です。2017/07/15

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