講談社文庫 イーヨくんの結婚生活

著者名：大山淳子【著】

講談社（2016/06発売）

• ISBN：9784062933865

内容説明

五人兄弟の長男をとつぜん亡くした夏目家の通夜に、長男の婚約者を名乗る妊婦が現れた。親代わりに五人を育てた伯父夫婦の苦肉の策は、どんな頼まれごとでも「いいよ」と引き受ける末っ子・伊代太との無茶ぶりすぎる結婚！　圧倒的人気「猫弁」シリーズ著者真骨頂、涙と感動のラストがあなたを待つ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[mae.dat]

5章立て＋まえおきの構成。夏目家のゴタゴタ話で、中々な事情があったりするのね。皆さんのキャラ設定が濃いいよ。癖があると言うか、真っ当に思わせても何か一つは足りていない感じね。主人公5男坊のイーヨくんこと伊代太くんは、主体性が無くて苛つくし。ヒロイン役(?)の太宰さんはふてぶてしくて可愛げが無いし。何とも掴み所の無い展開。詰まらない訳でも読み難い訳でも無いのですけど。一体何の話をしたいのか。でも信じていますよ淳子さん。って読み進めました。そしたら最後ですよね。イーヨくんに嵌められ、こちら迄浄化された様です。

2024/11/18

[yoshida]

夏目家の五男の伊代太は、頼まれ事を「いいよ」と引き受けるため「イーヨくん」と呼ばれる。突然の夏目家の長男の死。通夜の席には長男の婚約者と名乗る妊婦の太宰薫が現れる。混乱する夏目家と伯父の志賀。苦肉の策として伊代太と薫の結婚を提案する志賀。二人は結婚を了承。胡散臭すぎる薫。二人の結婚生活が始まる。亡き母、夏目小春の視点で物語は展開する。個性溢れる登場人物。最後に明かされる薫の謎。そして伊代太の言葉が感動を生む。夏目家の家族のエピソードが暖かい。小春の死の真相がやりきれない。暖かく読み返したくなる作品です。

2016/11/28

[相田うえお]

★★★★☆17101 マジかぁ〜。母他界,父育児放棄という環境で育った5人兄弟の長男が出来ちゃった婚で結婚することに。(出来たっちゃ！ではない。これだと うる星やつらのラムちゃんだ)ところが式直前で落命。叔父は婚約者と弟イーヨ君が結婚してはどうかと突拍子もない提案で話は始まります。普通ないでしょ！(^^;; でもイーヨ君は頼み事すべて「いいよ」ですから。。4章後半P257辺りから心に感じるものが大きくなり5章で意外な展開にびっくり！ラストから3行目のひとこと、4文字で当方の涙腺決壊！ジャ〜。おすすめ！

2017/10/14

[優希]

最初は何でも「いいよ」と答えるイーヨくんにイラっときましたが、読み進めるうちに心がほんわかしてくるのを感じました。語り口調がおっとりしているせいか和むんですよね。イーヨくんを取り巻く人たちも個性的でいい人たちばかり。無茶振りされても承諾してしまうイーヨくんには自分の意見がないのかなと思いつつも、何だかんだ幸せそうな日常が描かれていて心を打つ物語です。

2017/05/14

[takaC]

本編は良かったのだけど、吉田伸子さんの解説がショボすぎる。

2017/11/20