実業之日本社文庫<br> 夫以外

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実業之日本社文庫
夫以外

  • 著者名:新津きよみ
  • 価格 ¥586(本体¥533)
  • 実業之日本社(2016/05発売)
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  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784408552897

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内容説明

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。子供も大きくなって、両親も老齢期に入り、時間を手に入れた世代の女たち。だが家族がらみの事件が、わたしを放さない。夫が急死した40代女性。子もなく、未亡人になった彼女は、遺産相続人となった亡夫の甥に心ときめいてしまい…(「夢の中」)。共通の趣味を持った男友達がきっかけで離婚された女性が、子連れで実家へ戻ると、父の再婚話が待っていた(「セカンドパートナー」)など、“夫以外”のシチュエーションをテーマに、女たちの日常に潜むミステリー全6編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

519
なんといってもタイトルの勝利。「え、なになに?ムフフ」と思うもの。蓋を開けてみたならば、いい意味で読者の期待を裏切られる。さらに読み終わってみて改めてタイトルの妙味に思いを馳せる仕組み。上手いなぁ。本当に夫婦ってメンドくさい。そしてもちろん「夫以外」も。2019/06/02

いつでも母さん

145
確かに『夫』以外だった。夫や嫁姑、母と娘・・短編6作、思いのほか深い。一気に読んだが、ふと我が夫を思うと・・夫からしたら『妻以外』のことをどう思っているのだろう?なんてね。いやいや、ここは家庭内の手綱は私が握ったまま、時々は緩めて(笑)二人の人生のレールをはみ出さず進んでいこう!な~んて思った夫以外だった。2017/07/06

じいじ

116
 またまた、追いかけたい作家に出合った。6人の女たちの日常を切り取った短篇だが、どれも奥が深くて。面白い。妻の対夫観だけでなく、嫁と舅・姑、母と娘の微妙なアヤが丁寧に描かれている。テンポのいい筋展開とミステリアスなオチが面白さを加速させている。結婚して32年。寡黙な夫への不満と不安、夫婦の機微が描かれた【元凶】が印象作。「可憐な庭の草花を愛でる人が、なぜ妻を愛せないのか?」と述懐する妻が愛おしい。結婚2年にして離婚。それから夫への愛が芽生える話【ベターハーフ】も味がある。他の作品も当たってみたい。2017/01/20

ふじさん

98
「夢中」は、夫を急死で失った妻は、養子縁組をした亡夫の甥に心ときめくが、友人の裏切りにより、自分に夢中になってくれた人は夫以外にいなかったことに気づく。「元凶」は、義母が突然豹変し、息子夫婦は戸惑うが、夫と別居を始めると生き生きさを取り戻す。「セカンドパートナー」は、離婚された女性が実家に帰ると思いもよらない父の再婚話が待っていた。どの作品も、淡々として文章で綴られているが読んでいて心が妙にざわつく怖さがある。大人の女たちのなにげない日常を舞台とした大人のミステリー、最後に驚きの結末が待っている。 2022/11/24

ゆのん

87
ドロドロした内容を期待していたが、そんな事は全くなくどの話もスッキリと終わる。6編から成る短編集。中でも『元凶』が良かった。どこにでもありそうな女性達の日常が赤裸々に書かれている。一度も夢中になれるものに出会えなかった主婦、子供の自立後、定年を迎え夫との生活を送る主婦、未婚の母、離婚した後の元夫婦関係、熟年となった親の再婚、『姓』に関するあれこれ。女って大変。主婦って大変。2018/10/02

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