内容説明
二十五年前に三人の死を予言し姿を消した、百発百中の予言者「ヒミコのオッサン」。漫画家志望の大輝と、ミュージシャン志望の茂夫は、軽い気持ちで彼の行方と正体を探りはじめる。当時をよく知る人々の取材をするうちに、二人が辿りついたのは、想像を絶する恐怖の真相だった……。「粘膜シリーズ」で人気沸騰中の飴村行が、約二年間の沈黙を破って放つ、渾身の怪作。元医大生の小説家と“運命の女”との出会いを描く「水銀のエンゼル」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
178
『銀色のエンジェル』面白いですね。ラストどうなるのか予想がつかなかったです。そして、しっかり伏線も貼ってあって、してやられた感ありました。亮子みたいな女性を書かせたら、うまいね。女って怖いわと思いますね。『路地裏のヒミコ』ちょっとクセのある物語でした。これは『銀色のエンジェル』を読んだ後だと、物足りないというか、イマイチな感じがしました。軍医とか、飴村さんは軍事物好きなのかな。両作品とも、粘膜シリーズを彷彿というか、思わせる。飴村さんは動物と人間を合体させるの好きだなあ(笑)2019/08/07
Akira
44
★★★★ 【銀色のエンジェル】読んで分かった。飴村は普通にホラーミステリーが描けると。つまり、粘膜シリーズは完全に確信犯だ!。表題作【路地裏のヒミコ】読んで分かった。やっぱり飴村は頭おかしい(褒めてます。敢えて呼び捨てです)。ヒミコの予言が当たっていく姿に心臓ばくばく。意味の分からない言葉が羅列される所も、歯切れがいいkらどんどん読まさる(北海道弁)。飴村さん凄い(最後はちゃんとさん付け)2019/06/20
さっとる◎
41
飴村さんによる現代ホラーの中編2つ。粘膜シリーズの突き抜けっぷりを期待すると正直ちょっとあれ?だがこれはこれで(笑)。ちゃんとエンタメしていながら不穏感溢れる飴村ワールド。「水銀のエンゼル」この骨格で書く作家さんは他にもいそうな感じながらラスト間際の畳み掛けは彼にしか書けないだろう(笑)。スイートな日常なのにくるぞくるぞという予兆が半端ないのは作者が作者だからか。それから表題作「路地裏のヒミコ」!何だよヒミコのオッサンて(笑)。この表紙も飛ばしすぎだろ(笑)。好きだけど。不条理ホラーな怒濤のラスト(笑)。2016/08/21
しあん
34
すさまじいまでの筆致に一気に読み終えてしまいましたが、なんだかどぶの水を大量に一気飲みさせられたような、そんな気分の読後です。『水銀のエンゼル』は、まだ飲み干せる酒だった。『路地裏のヒミコ』はもはや想像を超えた領域に達した作品で、『家畜人ヤプー』や『ドグラマグラ』に匹敵すると心底思いました。いや、本当に凄いです。2020/01/03
らむり
32
中編2作品。ん?これは単なる私小説?と思ってたら、終盤で一気にひっくり返るのが1作品目。もう1作品(表題作)は、今までの飴村さん作品っぽいミステリー。粘膜シリーズや「厠の怪」の短編とかの方が私は好きだけれど。2014/02/25
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