内容説明
1937年生まれである、著者の下にまいこむ講演の演題で、最も希望されるものが、本書のタイトル「死を迎える心構え」である。老人ならずとも、「死」は常に心の中にある問題であり、また、どんなに年を取った老人であっても、経験として語れない現象である。この世に生きている人が、体験として誰も語れない「死」という事実。この問題を、人間は、古来から考え続けてきた。本書では、哲学者として、生命倫理学者として、現在も旺盛な活躍を続ける著者が、古今東西の知見を集約し、「死について確実に語りうること」を、わかりやすく説き明かす。現代人の心に、「死についての哲学」をもたらす、最先端の知が満載された論考。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
maylucky
2
難しい本であった。霊魂は不滅で肉体の死後も来世で生き続け、あるいは輪廻するとの考え方と、肉体の死と共に精神の在り処である脳も滅びるので、当然心も無になるとの考え方。科学的な真理が広く普及するにつれて、後者の考え方がより一般に受け入れられやすくなっているのか。うーん、「死んだらお終いよ」というのでは、チョット寂しい気がするが。宗教から安楽死の考え方、死の判定基準まで実に幅広く網羅された書である。小生にはとてもレベルが高すぎて、一読では消化しきれない内容であった。もう少し年を取ったら、ぜひ再読してみたい一冊。2016/06/18
きぬりん
0
死をめぐる様々なトピックについての論考。取り扱われるトピックは、不死の可能性、人格同一性、仏教の輪廻思想、魂の不滅、真実告知(ガン告知)、他人の死の意味、不死の悪さ、死の定義、安楽死、胃ろう、往生伝、人生と芸術など幅広いが、全体としてのまとまりはない。各々のトピックについて哲学や宗教や科学の見解を整理してくれるところはそれなりに有益で、著者自身の主張と思しき見解も散見されるものの、なにぶん論旨構成がエッセイ的でとりとめがないところに困惑する。読みにくくはないが。煙に巻かれているかのようなモヤつきが残る。2021/10/09
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