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内容説明
奈良、飛鳥、京都、鎌倉……静かなたたずまいをみせる古都。そこには昔日の喜び、悲しみ、陰謀、野望のドラマが息づいている。光明皇后の、頼朝の、秀吉の思いがねむる地……史跡を巡り、昔人の囁きに耳を澄ませれば、知り尽くしたと思っていた場所にも新たな発見がる。日本各地の歴史の舞台を訪ね、そこに生きた人々の人生にまで思いをはせた歴史紀行集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポメ子
6
先週、奈良に旅行したので、その予習と復習を兼ねて、奈良の記述がある、この本を手に取った。 飛鳥は、私はとても気に入った場所で、それを思い出しながら、この本を読むと、その飛鳥地方の描写表現の才能にも頭が下がったし、昔の人の事を想像しながら、旅をする楽しさを学べた。2024/10/29
Jun Shino
1
歴史小説家永井路子氏の旅エッセイ。 奈良・東大寺では大仏を造営した聖武天皇のおきさき、光明皇后の話。臣下の娘を立后するための血生臭い事件、そして政情不安に夫・聖武天皇の迷走といった苦悩を解説する。 飛鳥路編では飛鳥大仏の美しさ、吉野は西行庵、苔清水、近江の隠された山城、六角氏の近江観音寺城編が楽しい。ほか大阪・数々の古典の題材、京都、著者の住む鎌倉など。資料に対する真摯な姿勢と独自の考え、思い入れが伺える。直木賞作品「炎環」も鎌倉幕府創成期の話。私は飛鳥・奈良時代の「美貌の女帝」が好きだ。2019/05/18