内容説明
町中に広がる落書き「タギング」と、度重なる子どもの自殺の捜査が進むうちに、事態は英介自身の10年前のトラウマへと繋がってゆく。超エリート高校に広がるスクール・カーストの闇とは!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
89
筆跡鑑定によって事件を解決する探偵、女子大生真子がひょんなことからアルバイトする事になった探偵事務所は憧れていたニヒルな探偵ではなくぼさぼさ頭に無精ヒゲの変わり者の男だった、軽そうなツッコミ入りの文体に挫折しそうになるが落書き犯探しから始まった一連の事件はいじめやスクールカーストに留まらずかなり重くやりきれない辛い出来事へ続いていく、頭のいい超エリート高校生たちが何故コントロールせれていくのかと思うが、かっての宗教事件も高学歴の人たちだった事を思えば納得はできなくもない。2018/06/15
yanae
81
久々に山下さんの本を読みました。タイトルに魅かれて手に取りました。筆跡から事件を解くという設定おもしろかったです!ただ、キャラがいまいちつかみきれず。優秀なのかそうじゃないのかがわからず…(笑)東大に入れるレベルの超秀才のひきこもり探偵。だけど、犯人の追い詰め方が全然スマートじゃなかったり。助手をやたら危険な目にあわせたり、助けてみたり。そして重い過去の結末もちょっともったいなかったような。設定が面白いだけに少し期待と違いましたが、山下さんだからと期待が大きすぎたのかも。他の作品も読んでみます。2018/02/18
ゆにこ
65
山下さんは初読みかと思ったら、屋上ミサイルの作者さん。伊坂さんに似ていると噂になった屋上ミサイルだけは既読。今回は、壁に英単語の落書き事件。これは重力ピエロを思い出してしまう。2016/06/08
ゆみきーにゃ
63
《図書館》お話はすっごく面白かったけど、真子のキャラがうーん、好きになれず。シリーズものになるのかな?2016/08/26
きさらぎ
32
筆跡で人を診断する探偵の図子英介とその助手真子が、警察沙汰にはならないが自殺するほど悩まされている事件を調べていく。全ての事件は、英介の母校に関連があり、またそれは、高校の時自殺した英介の彼女理緒につながるものでもあった。ムサい英介が実は東大理Ⅲに合格してたとか高校では特進クラスでもてもてだったとか意外性を含みつつ読み進んでいくと、真子同様に英介の良さがわかってくる。英介のことをずっと想い続けている「人と違う人生を歩まなきゃならなくなると、強くならなきゃいけないときもなるのよ」という長政もまた魅力的だ。2016/07/14