内容説明
見えないはずのものが見えてしまう――その恐怖と孤独は、所謂「見える人」にしかわからないものである。我々の目には何ひとつおかしな所のない世界に見えても、彼らはそこにとんでもないものを見ているかもしれないのだ。けれどもそれがどんなに恐ろしく、おぞましいものでも、誰もその気持ちを共感してくれないし、話すことすら憚られる。下手をすれば自分の正気を疑われるからだ。見えない人ほど、「見てみたい」と思うものである。だが、これを読んでもあなたはそう思うだろうか……? 平和な日常に隠されたもうひとつの風景、戦慄の異界ビジョンをとくとご覧あれ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
158
うーん、本書は霊が視える人の視点で書かれた作品集なのですが、どうも玄人の人は幽霊に慣れていて簡単に対処しますので、恐怖の度合いが減少しているのが何だかなあと思えますね。やはり結局は素人の方が霊に遭遇して震え慄く普通の怪談噺が好きですね。『罪と罰』熱心なキリスト教徒の家で育った兄弟の弟・芳紀は中学に入ると荒れた校内で最初は不良達から身を守る側だったのが徐々に殴り倒す側に変わって暴力の魅力に取り憑かれる。ある夜痩せこけた裸の白い男の霊を見て、テンガロンハットの男に大阪弁で「おまえ、いつ辞めんねん」と言われる。2020/09/22
みーすけ
4
(怖い話を読んだら少しは涼しくなるかなフェア中)『便所に入るときはまず扉をたたかんと。相手が死人だって同じ。急に生きてるモンに入ってこられたら、あっちも消える暇ない。便所はノックやで。』うん成る程。 2013/08/31
七澤
1
偽装、弱い方、すき!顔だけが見えないみたいな話よくみるけどその裏付け?みたいなお話でおもろかった。2021/11/13
Taj
1
怖くなかった・・・2012/07/07
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